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Jリーグ 1年前

なぜ一発逆転できたのか。町田ゼルビアで輝く鈴木準弥、「本当に辛かった」FC東京での苦悩と教訓

シリーズ:コラム text by 後藤勝 photo by Getty Images

鈴木準弥がキックに込める「工夫」

FC町田ゼルビアの鈴木準弥
【写真:Getty Images】



「ぼくはキックがすごく好きで、インステップで相手の背後に落とすボールも好きだったり、サイドチェンジも好きだったり。それも中距離、長距離、低弾道、高弾道、本当にいろいろな種類のキックを蹴るのがすごく好きで、それも移籍してきて最近の試合の中では出せているし、けっこうチャンスにつながったりもしているので、それは周りからも評価していただけている感はあります」

「自分としてもそこを見てもらえているのはすごく嬉しいし、シンプルに楽しいですね。回転ひとつにしても工夫しているキックが(試合に)つながっているというのは、すごく嬉しいです」

 それにしても、東京でまったく出場機会のない状態から、J1昇格に向けて分厚い選手層で競争を繰り広げている町田に加わり、よくも移籍早々にチャンスを掴み中心的な役割を果たせるほどになったものだ。訊けば、これまでの経験から“最初が肝心”と思い知り、加入当初から必死に眼の前の練習に取り組んだことによって周囲の信頼を得られたということのようだ。

「もう、がむしゃらにやりましたね。FC東京からああいう状況で移籍してきて、もちろん夏というタイミングでもありましたし、そういった中でも全部出してやろうという想いで、本当に練習の一つひとつを頑張って。もちろんチームの戦術と自分の強みがマッチした部分もあったりするので、そういうところを積極的に、失敗を恐れずに、合流した1日目から出せていけたことが、負けてしまいましたけど、自分にとっての“開幕戦”(第27節千葉戦)に出られた大きな要因であるのかなと思います」

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