フットボール批評オンライン 短期連載(1)
サッカー日本代表は13日にカナダ代表を4-1で、17日にチュニジア代表を2-0で下して連勝を6に伸ばした。欧州最高位の指導者ライセンス「UEFA PRO」を持つアレックス・ラレアは、この試合をどう見たのか。質の高いプレーが生まれる要因とともに、守備においては気になる部分を挙げている。(取材・文:川原宏樹)
【プロフィール】アレックス・ラレア
プロ選手としてカナダでプレーした後、指導者の道に進み、欧州最高位の指導者ライセンスUEFA PROを取得する。2020年からは元スペイン代表、元ヴィッセル神戸のダビド・ビジャが主宰するサッカースクール『DV7サッカーアカデミー』日本支部のディレクター・コーチを務める。
「アジア勢を見据えた」サッカー日本代表のテストマッチ
10月のFIFAインターナショナル・マッチ・カレンダーで日本代表はカナダ代表、チュニジア代表と対戦した。今回の試合に向けたメンバー発表会見の席でも話していたが、11月から始まるFIFAワールドカップ26アジア2次予選や来年1月に開催されるAFCアジアカップを意識したマッチメークだったことは明らかだった。
タイトルが懸かるような試合を直前に控えたテストマッチということを踏まえた分析を、UEFA PROライセンスを持ち、ダビド・ビジャが主宰する『DV7サッカーアカデミー』でディレクター・コーチを務めるスペイン人指導者のアレックス・ラレアに聞いた。
「今回の2試合はアジア2次予選やアジアカップを想定した相手」と前置きしたアレックスは、「日本がボールを保持しながら、どうアクションを起こすのか」ということを課題にした試合であったと定義づけした。それを踏まえ、「結果はもちろんですが、質の高いプレーでいいゲームをしていた」と称賛する。加えて、「アジア勢との戦いをしっかりと見据えられたプレーができていた」と評価した。
そういった2試合のなかで、具体的によかった点として2列目や中盤の選手らによるポジションチェンジが効果的だったと語った。