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Jリーグ 1年前

「Jリーグとは違う」浦和レッズが痛感した韓国勢との差。遅れた対応と露呈した脆さ【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

浦和レッズが直面した困難「Jリーグでは感じたことがない…」

浦和レッズMF中島翔哉

【写真:Getty Images】



「後ろで3枚を作るなら作って、パスで相手を剥がして相手の中盤の選手を引き出す、そこで空いたスペースをまた違う人が使うという具合に、芋ずる式に相手を引っ張り出さないと難しい」。それができず、何度もボールを失ったり、奪い返せなかったりしたことで、相手にカウンターを次々と繰り出されてしまったのだろう。

 岩尾・伊藤の鉄板コンビが中盤でどっしり構えていれば、前半からもっとスムーズにボールを運べたのだろうが、今の浦和は毎回同じメンバーで戦うわけにはいかない。組み合わせが変わった時にノッキングを起こすようでは、J1・ルヴァン・ACLを並行して戦い抜くことはできない。「チームの総合力」という部分でも、この日の彼らは困難に直面したと言っていい。

 前半を0-1で折り返したスコルジャ監督は荻原と柴戸を下げ、後半頭から酒井宏樹と中島翔哉を投入。巻き返しに打って出たが、開始早々の49分、中島が失ったボールを起点に鋭いカウンターを繰り出され、追加点を奪われてしまう。

「取られた後の反応が一番よくなかった。あそこでファウルする、流れを止めるっていう作業が相手の方が速くて、僕らの方が遅かった。相手の攻撃のスピードっていうのは今日は全然違ったかなと。攻守の切り替えに関しては僕らもJリーグでは速い方ですけど、Jリーグでは感じたことのない速さだった。それが浦項の強みですけど、それを出させてしまった」と酒井宏樹も素直に相手に上回られたことを認めていた。

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