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Jリーグ 1年前

「賭けに勝った」町田ゼルビアが乗り越えた3つの節目。「出過ぎた杭」が貫いた姿勢とは【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

ターニングポイントとなった2試合

FC町田ゼルビア
【写真:Getty Images】



「攻撃の支柱を担っていたエリキの得点が多かったので、今後をいろいろと不安視する声だけでなく、なかには『エリキ頼みじゃないか』という厳しい声もあったでしょうけれども、それでも山形戦で攻撃陣が爆発してくれた。あの試合で選手たちが『俺たちもできる』と感じたというか、エリキがいなくても他の選手たちでその穴を埋められるという点で、ある程度の確信を得られたと思っています」

 山形戦ではエリキに代わって、今シーズン2度目の先発を果たしたFW沼田駿也が31分にチームの2点目をゲット。同じく初先発で山形を零封したGK福井光輝はリザーブから一気に序列を上げて、その後の8試合で熊本戦を含めて7度先発に名を連ね、町田のゴールマウスを守っている。

 黒田監督があげたもうひとつのターニングポイントは、今月14日のブラウブリッツ秋田戦だった。本来ならば7月16日に予定されていた、敵地・ソユースタジアムでの第26節は大雨の影響で開催中止となり、国際Aマッチデー期間内に設けられていた予備日に順延されていた。

 ただ、オーストラリア代表に選出されたFWミッチェル・デュークに加えて、最終的には怪我で辞退したものの、平河悠、藤尾翔太の両FWもU-22日本代表のアメリカ遠征に招集されて不在だった。

 町田はこの一戦で、ヴァンフォーレ甲府との前節から先発を8人も入れ替えた。それでも4月に今シーズン初黒星を喫した秋田に2-1で競り勝ち、自力でのJ1昇格決定に王手をかけた。後半は秋田が得意とするロングボール戦法の前に防戦一方となり、何とか逃げ切った一戦を指揮官はこう振り返る。

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