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久保建英 1年前

久保建英がソシエダの苦しみを解放。見逃さなかった相手DFのミスとは?【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 小澤祐作 photo by Getty Images

マジョルカDFは久保建英への対応を誤った?



 まずハーフタイムにザハリャンを下げてアンデル・バレネチェアを投入。そして60分には久保、トラオレの2枚を同時に送り出し、システムを4-3-3にしたことでよりサイド攻撃を強力にした。

 この交代は吉と出た。仕事を果たしたのが、久保だ。

 64分、右サイドでボールを持った久保が中に切り込み、左足でクロス。スピード、高さともに完璧なボールはDFの間にうまく入り込んでフリーとなっていたブライス・メンデスの頭にピンポイントで合い、これを背番号23が冷静に押し込んだ。

 マルティン・スビメンディから右サイドの久保にボールが渡った際、右SBのトラオレが猛スピードで内側を追い越している。これにより、左センターバックに入っていたホセ・マヌエル・コペテはトラオレに注意を払わざるを得ず、久保と対峙した左SBトニ・ラトのカバーに間に合わなかった。

 ラトの対応はまずかった。彼はトラオレが猛スピードで上がってくることを視界にとらえており、久保がボールを持った瞬間に縦のコースを切るポジショニングをとった。しかし、これにより中にスペースが出来上がると同時に、最も警戒すべき久保の左足に余裕をもたせてしまっている。先述の通りトラオレの位置には左CBのコペテがカバーに入っていたため、おそらく久保が縦にボールを出しても簡単にやられることはなかった。つまりラトは、久保のカットインを警戒すべきだったのだ。

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