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久保建英 1年前

久保建英がソシエダの苦しみを解放。見逃さなかった相手DFのミスとは?【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 小澤祐作 photo by Getty Images

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ラ・リーガ第10節、レアル・ソシエダ対マジョルカが現地時間21日に行われ、1-0でホームチームが勝利している。サッカー日本代表活動を終えたばかりの久保建英はベンチスタートとなるも、スコアレスで迎えた60分に登場。その4分後に違いを生み出すなど、厳しいコンディションの中で結果を残している。(文:小澤祐作)


「前半は納得がいなかった」


【写真:Getty Images】

 ピッチに立った際のスタジアムの歓声、やってのけた仕事、試合後の堂々とした姿…。まさに久保建英は、レアル・ソシエダの王様だった———。

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 21日に行われたマジョルカ戦、久保はロビン・ル・ノルマン、アマリ・トラオレらと同じくベンチからのスタートとなった。戦術的な問題ではなく、代表活動を終えたばかりでコンディション面が万全でなかったことが大きな理由だ。

 そんな久保やル・ノルマンらに代わりソシエダのスタメンに名を連ねたのはアルセン・ザハリャン、ジョン・パチェコ、カルロス・フェルナンデスといった今季あまり出場機会に恵まれていない選手たち。フォーメーションも従来の4-3-3ではなく、中盤ダイアモンド型の4-4-2が採用されていた。

 そのソシエダは、前半かなり苦労した。「前半は納得がいなかった。我々は大胆さと正確さに欠けていた」とイマノル・アルグアシル監督も試合後に前半の戦いぶりについて苦言を呈している。

 5-3-2のブロックを築くマジョルカに対し、ソシエダは中盤の機動力を欠いたことで、常に捕まっている状態だった。そのため、ボールは保持するものの、ほとんどがブロック外のもので、先述の指揮官の言葉通り「大胆さ」はなかった。そして、迷いが生じている間にボールを失い、前線にヴェダト・ムリキとサイル・ラリンを残す相手のシンプルなカウンターを受けてピンチを招く。守護神アレックス・レミロの好セーブがなければ、前半で勝負が決まっても不思議ではなかった。

 スタッツにもソシエダの苦労が表れている。前半の支配率は58.4%を記録したものの、シュート数はマジョルカを下回る6本という内容だった(データサイト『Who Scored』を参照)。改めて振り返ると、前半をスコアレスで終えることができたのは運が良かったのかもしれない。

 アルグアシル監督からすると、前半でリードを奪い、後半に逃げ切るというプランが理想だったはずだ。少なくとも、代表活動を終えたばかりの主力選手にできるだけ休みを与えたいと考えていたのは事実だろう。しかし、最初の内容を見て勝ち点を落とす可能性すらあると思ったのか、指揮官は後半に一気にギアを上げることになる。

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