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日本代表 1年前

サッカー日本代表が作り上げた「対アジア」戦略。引いた相手をどう崩したのか?【西部の目】

シリーズ:西部の目 text by 西部謙司 photo by Getty Images

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サッカー日本代表は17日、キリンチャレンジカップ2023でチュニジア代表と対戦し、2-0で勝利を収めた。[5-4-1]で重心を下げて守備ブロックを敷くチュニジア代表をいかにして崩したのか。中央の「黄金の4人」が根幹部分を支えるとともに、久保建英がキーマンとなっていた。(取材・文:西部謙司)


サッカー日本代表「黄金の4人」

サッカー日本代表MF遠藤航と守田英正
【写真:Getty Images】

 板倉滉、冨安健洋、守田英正、遠藤航。この4人が揃うと攻守のグレードが上がる。5バックで守備を固めるチュニジア代表に2-0は、これから続くアジアの戦いへの良い準備となり、カタールワールドカップで敗れたコスタリカ代表戦の課題に対する答えを出した試合でもあった。

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 5-2-3の妙に緩めのハイプレスと5-4-1のミドルプレスを使い分けるチュニジア代表だったが、日本代表の4人(板倉、冨安、守田、遠藤)の冷静なパスワークに手出しができない状態、引いて「バスを置く」守備に移行した。ローブロックでの耐久戦にどう対処するか。ワールドカップアジア予選やアジアカップで想定される状況であり、日本代表にとっては絶好のテストになった。

 横のスライドが速い5バックに対してサイドへの揺さぶりは効きにくく、中央も5-4の2ラインの間が狭くて容易に侵入できない。ローブロックの守備に対する特効薬は世界的にも見つかっていない。

 日本代表はまず守備で仕掛けた。開始直後にGKへプレスして縦パスを遠藤がインターセプト。敵陣に入るのは容易、そこから相手を出さないワンサイドゲームにする意思をはっきりと示す。板倉、冨安の読みと守備範囲の広さが素晴らしく、奪ったボールを的確に捌く能力も圧巻だった。守田、遠藤の1対1でボールを奪う力も図抜けていた。かつて課題としてあげられた「デュエル」は、もはや日本代表の武器になっている。

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