「僕がトップ下にいて、右に伊東選手がいる方が相手からしたら脅威」
積極的なトライの成果として、前半終了間際の古橋の先制点が生まれる。遠藤→守田→久保と縦につながり、久保がいったんDFを抑えながらキープ。前にいる旗手に展開し、彼もまたタメを作ってスルーパスを出した。この流れもブロック攻略策としては極めて有効だった。古橋もアピールに成功した状態で、試合を1-0で折り返した。
迎えた後半。日本代表は上田綺世が登場。伊東が左に流れて旗手、久保と絡み、守田のフィニッシュにつなげた開始早々の49分のチャンスを筆頭に、攻撃陣の連動性が増していく。旗手も幅を取ったり、中に絞ってセルティックでやっている左インサイドハーフ(IH)的な位置取りで中央に厚みを持たせる仕事を確実に遂行。三笘薫、中村敬斗とは異なる特徴を発揮して、左サイドで存在感を遺憾なくもたらした。
そして旗手と浅野拓磨、中山と町田浩樹が代わった6分後の69分。左サイドで町田→浅野とつながったところで久保がスッと抜け出し、ドリブルでエリア内に侵入。上田と守田が敵を引きつけ、大きく空いたスペースに伊東が右から飛び込み、豪快な2点目を叩き込むことに成功する。
久保と伊東はここまで右サイドを争うライバル関係と位置付けられてきたが、今回は見事な共存が実現。久保自身も「僕がトップ下にいて、右に伊東選手がいる方が相手からしたら脅威なのかなと。自分も右で勝負したい気持ちもなくはないですけど、現状ではもったいないかなと思います」と2人が共闘できる状態の方がベターだという見解を示した。