SB:酒井宏樹(さかい ひろき)
生年月日:1990年4月12日
日本代表通算成績:75試合1得点12アシスト
五輪通算成績:9試合1得点0アシスト
2012年のロンドンオリンピック、2021年の東京オリンピック(オーバーエイジ枠)に出場したのが酒井宏樹だ。鋭いクロスと対人戦の強さ、豊富なスタミナを備えた日本屈指の右SBである。
当時22歳でロンドン五輪代表チームに選出された酒井は、ちょうど柏レイソルからブンデスリーガのハノーファー96に加入が決定したタイミングであり、勢いそのままに五輪代表でも右SBとして活躍。グループリーグ第1戦のスペイン代表戦を1-0で勝利して波に乗った日本代表は、同大会でベスト4まで進出している。
2021年の東京五輪にはオーバーエイジ枠で選出され、変わらず右SBのレギュラーとして5試合に出場し1得点を記録。攻撃だけでなく、磨きがかかった守備、対人ディフェンスの安定感は日本代表にとって大きな力となり、対峙したスペイン代表FWダニ・オルモなど、左サイドから襲い来るアタッカーをことごとく完封した。
五輪代表選手として2度のベスト4を経験した酒井だが、その貢献度は五輪だけにとどまらず海外クラブでもA代表でも非常に高い。ハードなポジションであるにも関わらず、20代まで怪我による欠場が少なかった点も長所であり、その安定感もあって日本サッカー史上最高の右SBと言えるかもしれない。
SB:徳永悠平(とくなが ゆうへい)
生年月日:1983年9月25日
日本代表通算成績:9試合0得点1アシスト
五輪通算成績:7試合0得点0アシスト
2004年のアテネオリンピックと、2012年のロンドンオリンピック(オーバーエイジ枠)に出場したのがSB徳永悠平だ。アテネ五輪では右SBとして初戦のパラグアイ代表戦に出場するも3-4で敗戦。続くイタリア代表戦では19分に無念の負傷交代となり、グループリーグ最終戦では出場機会がなかった。
8年後のロンドン五輪では、当時28歳だった徳永は定位置の右SBではなく左SBとして起用されたが、安定した守備で堅守に貢献。グループリーグ初戦のスペイン代表戦では90分フル出場して、MFフアン・マタやイスコを擁する攻撃陣を封じた。スペイン代表が退場により1人少なくなった事も味方して、日本代表は1-0で勝利を収めている。
また、準々決勝のエジプト代表戦では、後に世界的FWに成長する20歳のモハメド・サラーと対峙。スピードあふれるサラーへの対応に苦慮しつつも決定的な仕事をさせなかった。エジプト代表を相手にチームは3-0で勝利し、その後ベスト4まで進出している。
ロンドン五輪における徳永は、オーバーエイジ枠に求められる落ち着き、豊富な経験から導き出される判断力の高さが際立っていた。オーバーエイジ起用されたCB吉田麻也とともに守備を安定させた結果、同大会の日本代表は準々決勝まで終えて0失点と堅い守りが印象的であった。