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日本代表 1年前

左サイド・旗手怜央が「ベストチョイス」。サッカー日本代表にもたらす新たな形【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

旗手怜央が重要になる理由



 2020年に川崎フロンターレ入りしてからのプロキャリアを振り返ってみても、左右のウイングを筆頭に、トップ下、FW、IH、ボランチ、左サイドバック(CB)をこなしている。センターバック(CB)やGK以外はほぼ経験があると言っていいだろう。

 今の日本代表には、毎熊晟矢や菅原由勢のような右SBと右SHを両方こなせる選手、冨安健洋のように最終ラインはどこでもOKといった人材もいて、特定のポジションにこだわらずない多様性がスタンダードになりつつある。旗手はその代名詞のような選手で、指揮官にとって非常に使い勝手がいい存在なのは間違いないだろう。

 今後のW杯予選やアジアカップといった公式戦は登録人数が26人から23人に減る見通しだ。その状況で今回のようなアクシデントが起きた場合、マルチタスクの人材がいれば、戦い方も柔軟に変化させられる。旗手がもたらすプラス効果は少なくないし、彼自身も次のW杯に向けての代表定着、主軸滑り込みのビッグチャンスを迎えていると言っていい。

「日頃からいろんなプレーをしつつ、いろんな選手の特徴や関係性を理解しようとしているんで、日頃からそれをやっていたらいろんなポジションができると思います」と旗手は自身の万能性が養われた背景をこう説明している。川崎とセルティックで幅広い要求を受け、それに最大限応えてきたからこそ、今がある。ここまでの経験値を今回の代表で遺憾なく発揮するときが来た。

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