右WG:久保建英(レアル・ソシエダ/スペイン)
生年月日:2001年6月4日(22歳)
日本代表通算成績:27試合2得点4アシスト
チュニジア代表戦で最も注目を集めるプレーヤーは久保建英になるだろう。所属するレアル・ソシエダではリーグ戦8試合で5得点1アシストを記録と爆発しており、日本人初の快挙となるラ・リーガ月間MVPにも輝いた。また、『transfermarkt』による最新の市場価値は5000万ユーロ(約70億円)となり、三笘薫に並んで日本人トップに立った。
ソシエダでは右ウィングとして確固たる地位を築いている。ドリブルのキレ、シュートやパスの精度、ゴール前におけるアイデアとどれをとっても非の打ち所がなく、攻撃的な選手とは思えないほど守備のクオリティーもかなり高い。これだけハイレベルな選手が日本にいるのは、ただただ幸運なことだ。
伊東純也という絶対的な存在がいることもあり、これまで日本代表では右サイドで先発する機会になかなか恵まれなかった。しかし、同選手がカナダ代表戦でフル出場を果たした中で迎える今回のチュニジア代表戦は、久保が最も得意とするポジションで出場する絶好のチャンスと言える。ソシエダで見せているようなプレーに期待したい。
CF:上田綺世(フェイエノールト/オランダ)
生年月日:1998年8月28日(25歳)
日本代表通算成績:16試合2得点
上田綺世は13日に行われたカナダ代表戦でピッチに立つことはなかった。しかし、ベストメンバーで臨んだ先月のドイツ代表戦で先発に名を連ねていた事実が示す通り、現状CF争いで一歩リードしていることは明らか。チュニジア代表戦では問題なくスタートからピッチに立つだろう。
上田はヨーロッパへと活躍の場を移し、より逞しくなった。決定力やオフ・ザ・ボールのセンスが極めて高いのは鹿島アントラーズ時代からだが、体つきは明らかに変化しており、ゴール前での仕事だけでなくボールを収める安定感も出てきている。浅野拓磨や古橋亨梧ほどのスピードはないが、現代の日本人FWの中で最も多才な選手と言っていいだろう。
これまで日本代表でなかなか結果を残せなかったが、今年に入ってすでに2ゴールとようやく殻を破りつつある上田。カナダ代表戦では先発に抜擢された浅野が良い仕事を果たしただけに、チュニジア代表戦で影を潜めてしまうことは許されない。
左WG:旗手怜央(セルティック/スコットランド)
生年月日:1997年11月21日(25歳)
日本代表通算成績:4試合0得点0アシスト
三笘薫がコンディション面の問題により不在。中村敬斗はカナダ代表戦で危険なタックルを受けたことで負傷してしまい、追加招集となった奥抜侃志は体調不良から復帰したばかり。チュニジア代表戦に向けて、日本代表の左ウィングは人材不足の状況となっている。
しかし、万能な旗手怜央を招集していたことが不幸中の幸いで、同選手がチュニジア代表戦で左WGとして先発を果たすだろう。もちろん本職ではないが、カナダ代表戦ではこのポジションで途中出場し、精緻なスルーパスで決定機を演出するなど、限られた時間の中でレベルの高いプレーを見せていた。
小柄ながらボディバランスが良く、技術力も高いなど、攻守において出来ることが多いのは旗手の大きな魅力。怪我に泣かされたこともあってまだ日本代表での経験値は浅いが、本来であればレギュラーに定着しても不思議ではないレベルと言っていいだろう。それをチュニジア代表戦で証明できるか。川崎フロンターレ時代の同僚でもある守田英正らとの連係にも注目が集まる。