右SB:菅原由勢(AZ/オランダ)
生年月日:2000年6月28日(23歳)
日本代表通算成績:6試合0得点1アシスト
先月のトルコ代表戦に引き続き、13日のカナダ代表戦で右サイドバックとして先発したのはセレッソ大阪の毎熊晟矢だった。しかしこれは、菅原由勢の序列が揺らいだことを意味するものではないだろう。チュニジア代表戦では、菅原が堂々とスタメンに名を連ねるはずだ。
オランダで逞しく成長した菅原は、FIFAワールドカップカタール2022後の全シリーズで招集され、ここまで5試合に出場。いずれも好パフォーマンスを披露しており、酒井宏樹が離れた右SBの定位置争いで頭ひとつ抜けた印象がある。やはり攻撃性能の高さが魅力で、外だけでなく内側のスペースも巧みに使いながら、個での仕掛けや味方とのコンビネーションプレーで前線に厚みをもたらしている。
これまでは伊東純也と縦関係を築くことがほとんどだった菅原だが、チュニジア代表戦では久保建英と縦関係を築く可能性が高い。もし実現すれば、同世代の若き2人の力でどれほど右サイドを活性化できるかが、10月シリーズラストゲームの大きな注目ポイントとなるだろう。
左SB:中山雄太(ハダースフィールド/イングランド)
生年月日:1997年2月16日(26歳)
日本代表通算成績:18試合0得点
大怪我を乗り越え、約1年ぶりに日本代表に帰ってきた中山雄太は、13日のカナダ代表戦でフル出場を果たした。そのため、チュニジア代表戦はお休みになるかと思われたが、左サイドバックとして計算できるもう1人の選手、伊藤洋輝がコンディション不良によりチームを離脱してしまったことで、2試合連続での先発起用が予想される。
復帰戦となったカナダ代表戦のパフォーマンスは素晴らしかった。守備では自身の受け持つサイドに穴を空けず、攻撃時には何度か効果的なパスを前線に差し込み、4点目の起点にもなっている。縦関係を築いたのが三笘薫ではなく中村敬斗だったという側面もあるが、縦へのダイナミズムという部分でも良さを出しており、ここは伊藤洋との明確な違いだったと言える。
長く戦列を離れている間に伊藤洋が日本代表左SBの1番手に定着しつつあったが、カナダ代表戦の出来により、そこにストップをかけた中山。チュニジア代表戦でもピッチに立ち、再び好プレーを披露できれば、伊藤洋との競争はさらに激しくなるはずだ。