MF陣から見た古橋亨梧の活かし方
一方で、キャプテン・遠藤は「亨梧や拓磨が出ている時は裏の動きが多くなるので、裏のボールを増やした方がいいのかなというのはあります。ただ、基本的には(裏抜けと起点になる動きの)どっちも求めていかないといけない。出た選手はチームのやり方に合わせることが大事だと思います」という注文もつけていた。
小柄なFWといえども、前線で起点を作らなければいけない状況は試合中に必ず訪れる。セルティックではその仕事の比重が低いものの、代表は別のチーム。そのタスクもこなしていかなければ、代表定着確率は上がらない。多彩なタスクを求められる分、やりにくさはあるかもしれないが、それらを消化して実践できなければ、先はない。そのくらいの覚悟を持ってのぞんでほしい。
チュニジア代表戦先発が有力視される上田の方は、9月のドイツ代表戦でスタメンに抜擢され、非常にいい味を出した。決勝点となる2点目もゲットし、本人もカタールW杯以降の成長に大きな手ごたえをつかんだ様子だ。
もともと森保監督も上田のシュートパターンの豊富さ、精度と迫力を高く評価していたが、それに加えて敵を背負ってタメを作る動きにも改善が見て取れた。オランダというターゲットマンを重視する国に身を投じたことで、総合力と万能性に磨きがかかっているのは間違いない。今の上田はFW陣のファーストチョイスになりつつあると見てよさそうだ。