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Jリーグ 1年前

「ヴィッセル神戸」を取り戻した180分。“らしさ”を思い出させた2つの宝刀とは【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

優勝へ、ヴィッセル神戸のプランニング



「この大一番で最後まで走り抜かなければ選手は後悔すると思うし、僕たちはこの試合が終わったらレスト(休養)を取る。なので、今日は死に物狂いで走ってもらいました」

 J1リーグ戦は次節まで約3週間空く。その間にマリノスはアウェイで山東泰山(中国)とのACLグループリーグ第2節があり、浦和レッズとのYBCルヴァンカップ準決勝の2試合も待つ。対照的に神戸はリーグ戦以外のカップ戦ですべて敗退し、リーグ戦だけに照準を絞れる状況にある。

 4月の借りを返す快勝で2位・マリノスとの勝ち点差を4ポイントに、3位・浦和との差を8ポイント差に広げた翌9月30日から、4日間の完全オフを選手たちに与えた吉田監督がさらに続ける。

「体もそうですけど、心も一度サッカーから離れて完全にレストを取って、その後に2つのトレーニングマッチを入れながら、3週間後に同じテンションでプレーできるようにプランニングしていきます」

 神戸は21日の次節で、東京・国立競技場で開催するホームゲームで鹿島アントラーズと対戦する。前半戦のJ1戦線を席巻した、ハードワークとハイインテンシティーを両輪とする戦いを思い出したチームにとって、33歳の大迫、32歳の山口蛍と酒井、31歳の武藤ら主力のベテラン勢がラスト5試合へ向けた英気を養う意味でも日程が後押しする。悲願成就へ、追い風が吹き始めたかもしれない。

(取材・文:藤江直人)

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