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MF:渡辺皓太(横浜F・マリノス)
生年月日:1998年10月18日(24歳)
リーグ戦成績:29試合2得点0アシスト
東京ヴェルディのアカデミー出身で、2019年8月に横浜F・マリノスに完全移籍した渡辺皓太。これまではファーストチョイスではない時期が長かったが、昨季後半戦以降はボランチの一番手として活躍。チームがリーグを制した2019シーズンは9試合の出場に留まったが、昨季は24試合に出場し、文字通りチームを優勝に導いている。
ボールホルダーをサポートするポジショニングと強力な前線をつなぐパスセンスに磨きをかけ、守備強度の高さを保って相手に主導権を渡さない。他のポジションに比べるとやや目立ちにくい役回りも多いが、渡辺がピッチにいるかいないかはチームのパフォーマンスに大きな影響を与える。過密日程が続く今季、リーグ戦で先発を外れた試合がわずか1試合という事実が、チームにおける渡辺の重要性を表している。
直近2シーズンはリーグ戦の得点がなかったが、今季は2得点をマークしている。いずれも技術を要するミドルシュートで、アタッキングサードにおける活躍も今季は見逃せない。1試合平均の敵陣パス成功数はリーグ8位の30.4回で、ボランチを主戦場とする選手としては非常に高いスタッツを残している。
MF:ダワン(ガンバ大阪)
生年月日:1996年6月3日(27歳)
リーグ戦成績:29試合6得点4アシスト
ダワンがガンバ大阪に加入した昨季、残留争いに沈むチームの中で獅子奮迅の活躍を見せてチームを降格の危機から救った。元々はディフェンス面に特徴を持つダワンだったが、インサイドハーフというポジションを与えられた今季は攻撃面での活躍も光っており、昨季を大きく上回る6得点を挙げている。
177cmと上背があるわけではないが、センターバックを務められるほど空中戦に強い。セットプレーでは得点源にもなっており、今季はヘディングだけで3得点をマークしている。ボールを扱う技術も高く、キープ力の高さもチーム随一。4アシストを記録しており、攻撃面での活躍も見逃せない。
昨季に続いて今季もチームは低迷したが、その後の急浮上にダワンの存在は欠かせなかった。そのエネルギッシュなプレースタイルはJリーグでは稀有な存在で、チームに与える影響も大きい。
MF:伊藤敦樹(浦和レッズ)
生年月日:1998年8月11日(25歳)
リーグ戦成績:29試合2得点5アシスト
幼少期から愛する浦和レッズで、伊藤敦樹はJリーグを代表するMFへと成長した。中高の6年間を浦和のアカデミーで過ごしたが、トップチーム昇格は叶わず。流通経済大学で攻守両面に質を高め、浦和に戻ることができた。リカルド・ロドリゲス前監督からの信頼も厚く、ルーキーイヤーだった2021シーズンは36試合に出場している。
185cmという大柄な体格でピッチのいたるところに顔を出すボックス・トゥ・ボックスのMF。ボールを奪う能力に長けており、1試合平均のタックル数3.1回はリーグ9位、同インターセプト回数もリーグ10位。そこからの攻撃参加も魅力で、今季は5アシストをマークしている。
ダイナミックさはJリーグでもトップレベルで、AFCチャンピオンズリーグなど外国籍選手との対戦でこそ、その良さが存分に発揮されるのかもしれない。6月は日本代表にも初選出を果たし、9月は初先発となったトルコ代表戦でいきなりゴールを決めるという離れ業をやってのけた。
MF:満田誠(サンフレッチェ広島)
生年月日:1999年7月20日(24歳)
リーグ戦成績:18試合2得点5アシスト
流通経済大学を経てユース時代を過ごしたサンフレッチェ広島に戻ってきた満田誠は、Jリーグを代表するアタッカーへと成長した。ルーキーイヤーだった昨季は9得点8アシストという素晴らしい数字を残し、日本代表デビューも果たした。
今季も開幕からチームの大黒柱として頼もしい活躍を見せていたが、5月の試合で相手選手と接触し、右ひざ前十字靭帯を部分損傷する大怪我を負った。約3か月後の8月に復帰を果たすと、復帰2戦目の川崎フロンターレ戦では1得点2アシストとチームの全得点に絡む活躍でチームを勝利に導いている。
推進力、プレッシング、パスの質など、サッカー選手に求められる能力が総じて高いからこそ、ミヒャエル・スキッベ監督は満田を様々なポジションで使う。右ウイングバックやインサイドハーフ、シャドーが主戦場となるが、試合展開によってはボランチに入って攻撃に厚みをもたらす。今やJリーグに収まりきらないほどのクオリティを見せていると言っていいだろう。