「今後このような状況は避けなければいけない」
前節のガンバ大阪戦は3-1で勝利したが、先制ゴールを決めたホセ・カンテが不必要な反則行為で退場。30分あまりの時間を10人で戦う中で、浦和の底力を示す結果にはなったが、シーズン開幕後の加入で7得点を記録しているエースストライカーを2試合欠くことになる。スコルジャ監督は「今後このような状況は避けなければいけないですし、あのようなレッドカードが今シーズン最後になることを望んでいます」と語りつつ、ここに来て結果を出しているブライアン・リンセンや“カルロス”こと髙橋利樹、そして夏場を過ぎて復調気配の興梠慎三に期待を寄せた。
浦和にとっては残り試合が総力戦になることは間違いない。この9月だけでも大久保智明、中島翔哉、明本考浩といった選手たちが負傷するなど、チーム状況は決して万全とは言い難いが、スコルジャ監督が「今まで長い時間出場してこなかった選手たちがチームに力を与えてくれています」と語るように、誰かがいなければ誰かが埋めるという流れができているのは今シーズンの浦和が、練習から高い競争力を維持できている証拠だろう。
11月12日に神戸とのホームゲームがある。そこまでに横浜FCはもちろん、柏レイソル、鹿島アントラーズから勝ち点を奪い、逆転優勝の可能性を残していけるか。ACLやルヴァン杯が過密日程で挟まってくる厳しいスケジュールではあるが、この時期に多くの大会でタイトルを目指せるのは強いチームの証でもある。その状況を楽しめるメンタリティを持つ指揮官と浦和の選手たちの挑戦を楽しんで、しっかり見届けていきたい。
(取材・文:河治良幸)
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