ヴィエイラ→ハフェルツの理由は?
ヴィエイラとハフェルツの交代に対して、アルテタ監督は「戦術的なものだった」と語っている。これはライスがピッチを去るのに伴い、アーセナルのミドルサードに“高さ”がなくなったことが理由として挙げられるだろう。
身長170cmのヴィエイラに代えて、身長193cmと“高さ”のあるハフェルツを入れることで、空中戦にも強いライスが抜けた穴を補った形だ。実際ハフェルツは空中戦勝率66%(3回中2回勝利)を記録しており、アルテタ監督の狙いは上手くいったと言えるだろう。
展開力に優れたジョルジーニョが入ったことで、アーセナルはボール保持でトッテナムに対抗する傾向を強めた。アーセナルのボール保持率は前半39%だったが、後半には55%まで上昇している(データサイト『SofaScore』参照)。アルテタにとって誤算となったのは、ジョルジーニョのエラーだ。このイタリア代表MFの“らしくないミス”でトッテナムのカウンターを食らい、2-2の同点に追いつかれた。ライスの交代は不測の事態であり、当然ながらこれをアルテタ監督の失策とすることはできない。
一方で、試合終盤の交代策には疑問が残る。スペイン人監督の指揮には、どのような問題点があったのだろうか。