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「パス1つに意味を持たせる」サッカー日本代表が共有したコンセプト。スペイン人指導者が見た久保建英の魅力とは

シリーズ:フットボール批評オンライン text by 川原宏樹 photo by Getty Images

すでに繰り返しているアジア対策

ドイツ代表戦で2アシストをマークしたサッカー日本代表MF久保建英
【写真:Getty Images】



「アジアのチームの戦い方は、前線に速い選手を配置してカウンターを狙ってきます。ワールドカップでの日本代表もそうでしたよね。すなわち、ボールロストが危険につながるほどカウンター攻撃に破壊力があるというのがアジア勢のキャラクターといえるでしょう。今後の日本はそういった相手と対戦することになるのですが、すでに準備をしているように感じます」

 これまでの日本代表の戦い方から、すでにアジア勢との戦いに備えていると主張したアレックスは、具体的に行っていると思われるアジア対策について解説してくれた。

「サッカーではパスの回数が増えれば、必然的にボールを奪われる機会も増えます。アジアとの戦いにおいてはその可能性が高まることを認識しているようで、ボールを奪ってからはできるかぎり早くシュートで完結させるという選択をしています。トルコ戦でもそのようなシーンが多く、現段階ではその質を高めているということが顕著に表れています」

 ドイツ代表戦では高い位置でボールを奪うことを狙い、奪ったあとは縦に素早く展開することを優先的にプレーしていた日本代表は、後半に狙いどおりのプレーで得点を重ねた。ドイツ代表に比べるとチームの重心が低いトルコ代表を相手にしても同様のことを狙っており、それはどのチームを相手にしたとしても効果的な攻撃となる。

「ビルドアップ時に長くボールを保持しようとはせず、アタッキングサードへの進入、シュートで完結させるということのスピードと質を意識して、それを繰り返しトライしています。守備面では、ボールを奪われたあとのプレッシングやカバーリングといったネガティブトランジションで気を利かせていました。それはチームのコンセプトであって、来月以降も継続して行っていくのではないでしょうか」

 アジア対策をそう解説したアレックスは、最後に今後のアジアとの戦いでキープレーヤーとなる選手を挙げた。

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