田中碧と伊藤敦樹の関係性「敦樹が思い切って出ていくなら…」
田中碧から毎熊晟矢にボールが渡り、右ペナルティエリア外側で堂安がキープ。伊藤敦樹が右外のスペースに流れてパスを受けた。次の瞬間、彼はインサイドにドリブルで運び、堂安に預けてリターンを受けると左足を一閃。豪快なミドル弾を決めたのである。
「左のゴールは多いですけど、あそこまでのミドルの形は初めて」と本人も驚き半分だった豪快弾が決まり、日本代表は早々とリードすることに成功した。
23分の飲水タイムを経て、さらにギアを上げた彼らは28分と36分に中村敬斗が立て続けにゴール。3-0とリードを広げる。この時間帯の両ボランチは主導権を握ってボールを動かすことができていた。
「敦樹が思い切って出ていくなら、僕はそのままステイしながらで。日本の右サイド、トルコの左サイドの守備が緩いという話をしていて、実際に右から前進する回数も多かったんで、そこは(敦樹に)任せて、僕はそこまで高い位置に出ないようにしていました」
田中碧は伊藤敦樹のよさを引き出すようなポジショニングを心がけたという。その判断が奏功していたのは確かだろう。
ここまではある程度の収穫を得られたが、前半終了間際にリスタートから失点。日本代表は3-1で試合を折り返す。後半開始と同時にトルコ代表は温存していたハカン・チャルハノールら主力を投入。中盤の支配力を高め、よりアクションを起こしながら日本陣内に攻め込み始めた。