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日本代表 1年前

「差を埋めるために」サッカー日本代表FW上田綺世の変貌とドイツ戦で見せた適応力【現地コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子

「だから大学生の頃から呼んできた」



「僕は冷静でしたけど、シュートのアイデアや運、タイミングもあるし、相手のGKは世界トップトップ。そういう相手にああいうシーンを作ったことが僕はすごく嬉しい。ただ、そこで当たり前に決めなきゃいけないんで、決められる自信を今後つけていかなきゃいけない」

 外したこと以上に上田はビッグチャンスを作ったことを前向きに捉えていた。そういったポジティブシンキングも彼自身が大きく変化した点だろう。

 結局、58分にはベンチに下がったが、今回のように貪欲に高い領域に突き進むことで、上田綺世が日本代表の新たなエースFWにのし上がっていきそうな予感を感じさせたのは確か。そこは特筆すべき点だ。

 森保監督も「綺世のゴール感覚やシュートのうまさは以前から目を引くものがあった。だから大学生の頃から代表に呼んできた。でも収める部分や起点を作るところ、守備などもっと引き上げてほしいところは沢山ある」と言い続けてきたが、指揮官の求めるレベルに達しつつあるのも事実。日本で数少ない万能型FWが前線の軸になれそうな手ごたえを残したのは、今後への収穫に他ならない。

 今回、ドイツ相手に4-1という大差で勝利したことも意味あることだが、日本が長年、模索していたFW問題に解決の道筋が見えたのは何よりも大きなポイント。上田綺世にはこれからも前進し続けてほしいものである。

(取材・文:元川悦子【ドイツ】)

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