目論見通りの完勝とサッカー日本代表の成長
後半から三笘をウイングバックに下げる5バックに変更。5バックなのでスライドが早く、懸念されたサネには2対1で対応できるようになる。ボール奪取地点が下がったものの、そこからキープして押し返すこともできていた。
58分に谷口彰悟を投入、三笘のポジションを上げる。1トップには浅野拓磨が入った。70分には三笘のパスで浅野が裏抜けに成功したがシュートはテア・シュテーゲンがセーブ。中央に伊東がいたのでパスを選択したほうがチャンスは大きかった。
後半の日本代表は、もっぱらシャッターを閉めたようにローブロックで守る。ドイツ代表は狭いエリアを攻略するほどの技巧はなく、手詰まりになっていた。
90分、交代出場の久保建英がボールを奪ってドリブルで独走。GKを引きつけて浅野へパスして3-1。さらにアディショナルタイムにも久保が見事なボールコントロールで抜け出し、続く独特の細かいタッチからのクロスを田中碧がヘディングで沈めて4-1。
前半のコンパクトなミドルゾーンの守備、後半の低いブロックでの逃げ切り。その間に何度も発動したカウンター、さらに終盤にダメ押しの2ゴール。ここまで目論見どおりの完勝も珍しい。
リベンジを期していたドイツ代表を完膚なきまでに叩きのめした。カタールW杯での薄氷を踏むような展開とは違い、日本代表の成長ぶりを示していた。
(文:西部謙司)
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