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ミスを誘う三笘薫の献身。難しい状況で引き出したニューカッスルの弱点とは【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 安洋一郎 photo by Getty Images

なぜ三笘薫は圧巻のパフォーマンスを披露できなかった?


 最初に述べておくと、この試合で三笘薫は見出しになるような圧巻のパフォーマンスを披露したわけではない。アシストを記録した70分の場面も彼が違いを作ったというよりは、ファーガソンのシュートに対して、ニューカッスル守備陣が中途半端な対応となったことでコースが変わってゴールに入ったものだった。

 29分のカウンターの局面では、ファーガソンからのパスが前向きにボールを受けたかった三笘の要求とは逆の後ろに通り、フィニッシュに持ち込むことができなかった。より周りの選手を使うのが上手いダニー・ウェルベックであれば要求通りの場所にパスを通してくれていたかもしれないが、ハットトリックを達成して勝利の立役者となった18歳の怪物FWにこれ以上のことをこの試合で求めるのは酷だろう。

 こうした背景もあり、三笘は自分が仕掛けやすい場所でパスを受けられることが少なかった。3本のシュートが目の前のDFにブロックされたことがそれを象徴している。いずれも選択肢がなくなった場面で半ば無理やり放ったものであり、決定機を作ることができなかった。

 この難しい状況でも三笘はゴールに絡んだ。

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