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2005年のJリーグ入会からそのほとんどの時間をJ2の下位で過ごしているザスパクサツ群馬が、今季はプレーオフ進出が狙える位置につけている。悪天候により藤枝遠征が徒労に終わってしまったが、日本サッカーを広く取材する英国人ジャーナリストのショーン・キャロル氏は、今季の戦いが群馬の未来にとって「確かな足がかり」になるという。(取材・文:ショーン・キャロル)
2試合連続中止…。珍事に見舞われたザスパクサツ群馬
雷は二度落ちないという。
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しかし、ザスパクサツ群馬はここ2試合、いずれも暴風雨の犠牲となったので、それに反論することができるだろう。大槻毅監督のチームにとって、歴史に残るであろう奇妙なことだった。
8月20日にホームで行なわれたツエーゲン金沢との一戦が31分で中止となったのに加え、群馬は翌週末の藤枝MYFCとのアウェイ戦はキックオフすらできなかった。豪雨に見舞われたチームはウォーミングアップを始めて数分で更衣室に駆け込み、1時間も経たずに中止が決まった。
もちろん、スタジアムにいたファンには(そして青春18切符を使って1日かけて藤枝を初訪問した私も)、大きな失望を与えたが、この結果に最も悔しい思いをしたのは、群馬の選手とスタッフだっただろう。
元浦和レッズの大槻監督のもとで2年目を迎えた群馬は、昇格を目指している。プレーオフ圏内まで勝ち点2差に迫り、(文字通り)嵐が立ち込めるまでは絶好調だった。直近では10試合負けなしで、今季はまだ7敗しかしていない。これより少ないのは首位のFC町田ゼルビア、3位の清水エスパルスの2チームだけである。
アウェイで清水(3-1)、ヴェンフォーレ甲府(3-0)に勝利したのは印象的だったが、群馬は30試合でわずか35ゴールしか挙げておらず、1試合で3回以上ゴールネットを揺らしたのはこの2度だけ。一方で守備は驚くほど堅固で、失点の少なさは東京ヴェルディ(25)、町田(26)、清水(27)に次ぐ4位。ここまでわずか28失点しか喫していない。