山口蛍の厳しい指摘
直近の10試合を振り返れば、神戸は実に7試合で先制を許し、逆転勝ちを収めたのはサガン鳥栖との第21節だけとなっている。10試合の内訳は4勝4分け2敗。対照的に開幕から15試合までで先制されたのはわずか1試合。10勝3分け2敗だった内訳とは、明らかに変化が生じている。
対戦相手に研究され、対策を講じられていると痛感してきたなかで齊藤が離脱した。さらに下降線をたどれば病床の齊藤までが責任を感じかねないと思うからこそ、山口の厳しい指摘は続いた。
「競争があるなかでも開幕からほぼ固定されたメンバーで戦ってきて、結果も残してきた一方で、代役の効かない選手を欠いた試合がすごく難しくなっていると感じている。ただ、それをいま言ったところで何も始まらない。そこをチームとして打開し、乗り越えていかないと、それこそ優勝であるとか、優勝争いに食い込んでいくのは難しくなってくる。(新井)瑞希やジョアン(パトリッキ)に代表されるように、流れを持ってこられる選手も(ベンチには)いるので、彼らがさらにうまく絡んでくるとまたちょっと違ったものがあると思うので、そこを大事にしながら戦っていきたい」
キックオフ前で2位だった順位は、FC東京との死闘を終えても変わらなかった。横浜FCとの横浜ダービーで完敗した首位の横浜F・マリノスとの勝ち点差は1ポイントに縮まり、セレッソ大阪に敗れた3位の名古屋グランパスとのそれは4ポイントに広がった。自らに言い聞かせるように山口が続ける。