ハフェルツのいた左サイドが停滞した原因とは
この試合、アーセナルの左サイドの攻撃は若干“停滞気味”だった。ただ、精彩を欠いていた左インサイドハーフ、カイ・ハフェルツ1人の問題ではない。
『Evening Standard』によると、ハフェルツについてアルテタは、「彼は本当に良くやっていたと思う。彼は素晴らしいエリアに入ったが、ボールは(彼へ)届かなかった」と話している。DFヤクブ・キヴィオル、MFデクラン・ライス、MFハフェルツ、FWガブリエウ・マルティネッリの4人が上手く連携を取れなかったことが、左サイドの攻撃が停滞した本質的な原因だ。
アルテタはハフェルツに“複雑な”役割を与えている。身長193cmの長身で、チェルシー時代にプレーした9番ポジションだけでなく、8番や10番の位置でもプレーできるというハフェルツの長所を生かすために、試合中、流動的なポジショニングをさせている。左ウイングを務めるガブリエウ・マルティネッリが中に入るスペースを提供するために、大外に抜けていくこともあれば、センターフォワードの選手と2トップのような位置関係をとることもある。
この試合では、その流動的なポジショニングが仇となってしまった感がある。左サイドバックを務めたキヴィオルがオーバーラップをしないため、マルティネッリのサポートに入ったハフェルツだったが、連携がうまく取れず攻撃が行き詰った。押し込んだ際にボックス内でレアンドロ・トロサールと2トップの形になることもあったが、ハフェルツは中途半端な動きをしていた。