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なぜハフェルツは精彩を欠いたのか?アーセナルの本質的な問題と逃げ切り失敗の責任【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 竹内快 photo by Getty Images

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プレミアリーグ第3節、アーセナル対フラムが現地時間26日に行われ、2-2の引き分けに終わった。一時は逆転に成功したものの、アーセナルはなぜ勝利することができなかったのか。ミケル・アルテタ監督のチームは新戦力の融合という課題を抱えている。(文:竹内快)


「私たちの方が10倍良かった」昨季と似ていたフラム戦

フラムと2-2で引き分けたアーセナル
【写真:Getty Images】

 ラスト15分が試合の印象を大きく変えた。

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 エミレーツ・スタジアムでフラムFCを迎え撃ったアーセナルは、試合開始からわずか1分で先制を許したものの、猛攻を仕掛け70分、72分と立て続けにゴールを決めた。83分には相手DFが2枚目のイエローカードを貰い退場。数的優位な状況を得たホームチームが、このまま1点差で逃げ切る展開が予想された。ところが、そこからわずか4分後の87分にコーナーキックから失点、試合は2-2のドローで終了した。

「昨季と今季のフラム戦を比較すると、今季の私たちの方が10倍良かった。少なくとも10倍だ」

 英メディア『Evening Standard』によると、ミケル・アルテタ監督は試合をこう振り返ったという。ここでいうフラム戦は昨季プレミアリーグ第4節に行われた試合を指している。

 アルテタが比較したように、今回のフラム戦と昨季第4節のフラム戦は試合展開が似ている。昨季はアーセナルが計19本のシュートを放ち、1試合通しての「ゴール期待値」は3.26を記録し、今季はアーセナルが計22本のシュートを放ち、2.73の「ゴール期待値」を記録した。

 どちらの試合でも70 %以上のボール保持率を誇り、アーセナルがチャンスを作り続けたが、先制したのはフラムの方だった。そしてアーセナルが後半に2点を返して逆転に成功している。今回の試合ではMFファビオ・ヴィエイラが倒されて得たPKをFWブカヨ・サカが沈め、ヴィエイラが出したグラウンダーのクロスをFWエディ・エンケティアが流し込んだ。

 先制され、後半になって2点を返し、逆転に成功するまでの展開は共通している。しかし、2つの試合には大きく異なる点も存在する。

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