今後に持ち越された課題
ただ、後半5分に足がつってしまったのを見ても分かる通り、フル稼働できる状態に引き上げるにはもう少し時間がかかりそうだ。今回は興梠、大久保、小泉らとまずまずいい絡みを見せられたが、関根やシャルクら別のメンバーが周りを取り巻くことになれば、また違った連係構築が求められるだろう。
さらに言うと、相手の強度やレベルが上がった時に同じような創造性やアイディア、細かいパス回しができるかどうかも分からない。そこは小泉も指摘していた点である。
「今日みたいなプレーがリーグ戦だったり、ACLの上の方に行った時にどうなるか。強度の問題もあるし、そこでまた課題が出てくると思います」と背番号8は神妙な面持ちで話していた。
それでも「本当に強度が上がった相手に対してこれができれば、チームにとっても大きなオプションになる。監督はいろんな武器をその時々でどれだけ使えるかを大事に見ていると思う。この形をいい武器にできればいいし、僕らも翔哉君も輝けれればいいいいかなと思ってます」と期待も示した。それを確固たる形にすべく、小泉や中島らはもっともっと連係を深めていくことが肝要だ。
中島を軸とした新たな攻撃ユニットが浦和にどのような変化をもたらしていくのか。その一端が見えたという意味で、このACLプレーオフ・理文戦は勝ちある試合だったと言っていい。この先の動向を楽しみに見守っていきたいものである。
(取材・文:元川悦子)
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