小泉佳穂が考える中島翔哉の活かし方
「翔哉君は高い位置でプレーして生きる選手だと思うし、彼もそこで勝負したいって言っていたので、いかにその位置でボールも持たせることができるかをチームとしてやるべきだと思った。あとは周りが近い距離感で絡めるかというところ。翔哉君からはいいタイミングでパスが出てくるからみんな走りやすかったですけど、とにかくいい距離感でプレーするところを意識しました」と背番号8は狙いどころを口にした。
アイディアやひらめきを持つ選手という意味で、彼と中島は似たような感覚を持っているのだろう。2人が絡むことで攻撃の幅が広がるという期待を持てたのは、スコルジャ監督にとっての確かな収穫と見ていいだろう。
しかしながら、高温多湿ということもあって、浦和の迫力は時間が経過するごとにトーンダウンしてしまう。後半から興梠が下がり、中島も65分間でピッチを離れると、停滞感が色濃くなっていった。久しぶりに出場したリンセンやシャルクが決定機を逃したのも痛かったが、なかなか追加点が奪えず、苛立ちも募る展開を強いられた。そこは改善が必要ではないか。
それを最後の最後で途中出場の関根貴大が断ち切ったのは大きかった。浦和は最終的に3-0で勝利。首尾よく本戦出場権を手に入れることに成功した。
「大事な大会の1つなんで勝ててよかった。自分も2カ月以上前から先発していなかったので、頑張って試合のコンディションを上げられるようにしようと思いました。65分やって久しぶりに長く出られたんでよかったし、試合でしか感じられないこともある。いい経験になったと思います」と中島本人も前向きな一歩と受け止めている様子だった。