選手の責任と勝利の価値
「僕たちがあの試合で結果を残していれば、そういうことも起こらなかったと思っています。そこは少なからず自分たちにも責任あると思いながら、それでも自分たちがやるべきことはしっかりとやる。夏休みとあってスタジアムに来てくれる子どもたちもたくさんいる。子どもたちからしたら自分たちはヒーローのような存在だと思うので、楽しんでもらえるように、僕たちもベストを尽くしたい」
西川が言及した「やるべきこと」とはイコール、浦和に関わるすべての人々がひとつになって前へ進んでいくこと。だからこそ、ファン・サポーターへようやく届けた白星は価値がある。DF萩原拓也と交代した64分以降はベンチで声援を飛ばし続け、勝利を見届けた関根もこんな言葉で続いた。
「ファン・サポーターの声援は本当に力になるし、その意味でも今日はどうしても勝ち点3を届けてあげたいと思っていました。浦和がどういうクラブなのか、というのはチームのみんなが理解していると思うし、そのなかでも僕はすごく思うところがある。そうしたものが今日の結果につながったと思っているし、リーグ戦での悪い流れを何とか断ち切れた、という感覚もあります」
息つく間もなく新たな戦いが訪れる。秋春制へ移行したAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の本戦出場をかけたプレーオフ。浦和は22日に理文(香港)を埼玉スタジアムに迎える。
昨シーズンのJ1リーグ戦で9位にあえぎ、天皇杯も3回戦でJ2のザスパクサツ群馬に敗退した浦和は、5月に勝ち取ったACL制覇でようやくプレーオフへの出場権を手にした。