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三笘薫、“成功体験”が衝撃ゴールの伏線? 致命傷を与えた冷静な判断【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 安洋一郎 photo by Getty Images

三笘薫の貢献度の高さを表すデータ



 三笘にとってこの試合の最大の見せ場は先制ゴールのシーンだったが、勝負を決めた2点目をアシストした場面も忘れてはならない。

 ダニー・ウェルベックのシュートのこぼれ球に反応すると、シュートではなく、マイナスに折り返すことを選択。ペルビス・エストゥピニャンのゴールをお膳立てした。

 ウルブス側からすると、三笘とエストゥピニャンを完全にフリーとしてしまったことが致命傷だった。特に後半開始を右WGでスタートしたマテウス・ヌニェスは自身の後ろから上がってきたエストゥピニャンを完全に放置。得点に絡んだ2人をドフリーにしてしまう原因となっている。

 逆に三笘とエストゥピニャンは高い集中力を保ち、貰ったチャンスを確実にモノにした。この2点目が今日の試合ではトドメの一撃となっており、その直後に2ゴールを追加したブライトンが余裕を持って勝利を収めた。このような試合展開とするために、三笘の先制点と2点目のアシストは重要なものだった。

 三笘はブライトン加入後のプレミアリーグで、今節を含めて14試合で得点に絡んでいるが、そのうち10試合でゴール、もしくはアシストでチームに先制点をもたらしている。ブライトンは先制をすれば勝利できる可能性が高いため、彼の思い切りの良さが、多くの勝利に貢献していると言って良いだろう。

(文:安洋一郎)

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