3位:マンチェスター・ユナイテッド
【写真:Getty Images】
監督:エリック・テン・ハフ(2年目)
22/23リーグ戦成績:23勝6分9敗(3位)
エリック・テン・ハフ監督の1年目はリーグカップ優勝、プレミアリーグ3位と充実したシーズンを過ごしたと言える。今夏にはビルドアップを得意とするアンドレ・オナナ、高い守備強度とキック精度を誇るメイソン・マウント、新エース候補のラスムス・ホイルンドという即戦力を獲得。昨季の戦力をベースに上積みをすることに成功した。
今夏の補強で戦力的にはプレミアリーグのタイトル奪還も狙える位置にいるだろう。そのカギを握りそうなのが、先述したホイルンドである。彼が得点ランキングで上位にランクインすることがあれば、間違いなく優勝争いを繰り広げることができるだろうが、背中の怪我を負っている現状ではかなり難易度は高そうだ。欧州5大リーグでのプレー経験がまだ1年しかない上に、キャリアを通じて二桁ゴールの経験はない。同郷のクリスティアン・エリクセンがいることは、彼にとって大きいだろうが、1年目から過度の期待は禁物かもしれない。
となれば、今季もマーカス・ラッシュフォードに得点力を依存する恐れがある。それでも3位と予想をしたのはテン・ハフ監督の臨機応変さであり、彼は現有戦力をやり繰りすることに長けている。ブルーノ・フェルナンデスやマウント、ルーク・ショーらは複数のポジションをハイレベルにこなせるため、怪我人が出たとしても戦力ダウンは最低限に留めることができる。
そしてホームの地の利も大きい。昨季のマンチェスター・ユナイテッドはオールド・トラッフォードで15勝3分1敗と圧倒的な強さを誇った。この一敗もチームが完成していなかった開幕節のブライトン戦であり、戦い方が明確となってからは一度も負けることがなかった。昨季の上位2チームが躓くようなことがあれば、2012/13シーズン以来のプレミアリーグ優勝の可能性もあるだろう。