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Jリーグ 1年前

中島翔哉は浦和レッズが「勝つために言う」。ファンタジスタ加入が生む相乗効果とは?【コラム】

シリーズ:河治良幸 text by 編集部 photo by Getty Images

「楽しむ」と「勝つ」の両立



 元鹿島アントラーズMF安部裕葵や浦和と提携関係のあるタイ1部のムアントンから合流予定のMFエカニット・パンヤなどが夏の加入したが、スコルジャ監督は中島が最も早く試合で戦力になると話していた。「楽しむ」をモットーにしている中島はどちらかというとロジックよりもセンスで動く、言わば“ファンタジスタ”であり、そこに周りが合わせるにはコミュニケーション以上に、練習や試合でのすり合わせが必要になる。

 ただ、中島は感覚的であってもセルフィッシュな選手ではない。改めて「楽しむ」について中島に聞くと「本当に楽しい時ってやっぱり、何て言うんだろうな……。距離的にもすごい走れるし、体の状態もいいので。その意味でもチームのためになれると思います」と語り、さらに「もちろん勝つためにやる。勝つためにそう言っているので」と言葉をつないだ。

 中島にとって1つメリットになるのがリオ五輪でも一緒だった興梠慎三とのホットラインだ。「合うと思いますし、僕はすごいやりやすい。やっぱり周りを見てプレーしてくれますし、僕みたいなわけわかんない動きをしても合わせてくれる(笑)」と語る。また二列目で組むMF関根貴大もリオ五輪のメンバーからは外れてしまったが、多くの試合で一緒にプレーしており、感覚的な部分でもマッチしているという。

 もう一人、新加入の安部はコパ・アメリカ(南米選手権)でA代表として同じピッチに立った選手で、2-2で引き分けたウルグアイ戦では4-4-2の左FWに安部、左サイドハーフに中島が入り、コンビネーションも見せていた。

 スコルジャ監督によると、安部が試合に出られる状態になるのは9月以降と言うが、この二人のコンビを待望するファンも多いだろう。関根にしても安部にしても、起用法によってはライバルになるが、大久保智明など従来の主力メンバーも含めて、競争と共演を繰り広げながら高め合う相乗効果が期待される。

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