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変えなかったけど変わった。湘南ベルマーレが1つになった瞬間。ロッカーで1人祈った山田直輝の思い【コラム】

シリーズ:コラム text by 加藤健一 photo by Getty Images

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明治安田生命J1リーグ第22節、湘南ベルマーレ対サンフレッチェ広島が5日に行われ、1-0で湘南が勝利した。4月1日を最後に勝利がなかった湘南は、エース大橋祐紀の豪快なミドルシュートで得た先制点を、最後は全員が身体を張って守り抜いた。(取材・文:加藤健一)


泥沼から光を見つけ出した湘南ベルマーレ

サンフレッチェ広島に勝利した湘南ベルマーレ
【写真:Getty Images】

 言葉を選ばずに言えば泥沼だった。序盤戦は攻撃陣が好調だったが、大事なところで失点を繰り返して勝ち点を手放していた。攻守の最適なバランスが見つからず、次第に攻撃も停滞する試合が増えていく。6月下旬からは3試合で14失点と崩壊。暗闇の中から光を見つけ出せずにいた。

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「偶然で6-0というスコアにはならないので、自分たちが見直さなければいけないことはある」

 山田直輝は0-6で敗れたサガン鳥栖戦後にこう話している。「自分の中に思っていることはあるので、それを体現していきたい」と意気込んだが、それとは対照的にチームは停滞する。続く浦和レッズ戦、横浜F・マリノス戦と2試合つづけて4失点を喫してチームは敗れた。

 しかし、湘南はバラバラにならなかった。どん底を味わったチームはそこから緩やかに上昇していく。残留争いの直接対決となる柏レイソル戦では先制されながらも、後半アディショナルタイムのゴールで引き分けに持ち込んだ。アビスパ福岡戦は結果的に敗れたが、試合終盤までは0-0と互角の勝負に持ち込んでいる。

 その後、中断期間にチームはミニキャンプを張り、自分たちのストロングポイントとやるべきことを整理した。山田は御前崎での4日間を「どこよりも厳しいトレーニングをしたという自負がある」と振り返る。再開後初戦の天皇杯では120分を戦い、PK戦の末にセレッソ大阪を破った。徐々に結果はついてきている。そして、それが広島戦で結実した。

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