3位:マテオ・コバチッチ(マンチェスター・シティ/クロアチア代表)
【写真:Getty Images】
生年月日:1994年5月6日
前所属:チェルシー
移籍金:2910万ユーロ(約40億円)
22/23リーグ戦成績:27試合1得点2アシスト
昨季のマンチェスター・シティは圧倒的な強さで、プレミアリーグ、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)、FAカップの3タイトルを獲得。しかし、主将のイルカイ・ギュンドアンの退団や、最大の目標であったCL制覇を達成したことによるモチベーションの維持の難しさなど、いくつかの懸念点がある。そうした中で今夏の移籍市場で最初に新戦力に迎え入れたのがマテオ・コバチッチだった。
基本的にはギュンドアンと同じく[4-3-3]のインサイドハーフで起用されることが濃厚だが、前任者のドイツ代表MFとはキャラクターが異なる。このクロアチア代表MFは、どちらかと言えば低い位置でボールを受けて相手のプレスを突破することを得意としている。それを可能としているのが「89」を叩き出した「スキル」であり、抜群のキープ力と細かいタッチのドリブルでプレスを回避する。
これまでマウリツィオ・サッリやトーマス・トゥヘル、ロベルト・マンチーニら多くの優秀な監督のもとで主力としてプレーしたことで身についた「IQ」の高さも魅力で、過去に在籍してきたチームの戦術にフィットしてきた。チームに溶け込むことに時間がかかるマンチェスター・シティであっても、開幕直後から主力選手としてプレーできるだろう。
「攻撃力」が「77」、「守備力」が「75」となっていることから攻守にバランスの取れた選手であることがわかる。だが、前任者のギュンドアンのようにゴールを量産できるタイプの選手ではなく、チェルシーでの通算221試合では6ゴールに留まっている。こうした選手であっても“進化”させることができるのが“世界最高の指揮官“ジョゼップ・グアルディオラであり、仮にギュンドアンの後釜的な役割を求めるのであれば、得点も奪える選手へと変貌をするかもしれない。