7位:柏レイソル
監督交代前リーグ戦成績:13試合2勝5分け6敗(勝ち点11)
監督交代後リーグ戦成績:8試合0勝3分け5敗(勝ち点3)
1試合平均勝ち点:0.85→0.38
2023シーズンのJ1リーグで最も早く監督交代を決断した柏レイソルは、ここまでその決断が裏目に出ている。
柏は2019年にネルシーニョ監督が復帰した。2010年のJ2優勝、翌2011年のJ1優勝という偉業を成し遂げた名将にチームを託すと、復帰1年目でJ2制覇を果たし、再びJ1の舞台に戻ってきている。
2022シーズンを7位で終えた柏は、さらなる飛躍を目指していたが、今季は開幕から13試合でわずか2勝と出遅れた。そこでネルシーニョ監督が双方合意の下という形式で5月14日に退任。ヘッドコーチだった井原正巳が新監督に就任した。しかし、いわゆる“解任ブースト”は起きず。その後のリーグ戦8試合で未勝利が続いている。
今季序盤戦の柏が精細を欠いていたのは事実で、MFマテウス・サヴィオに頼りがちな傾向はあった。ただ、監督交代後も大きな変化はない。椎橋慧也は第19節のFC東京戦のあと、失点シーンは「正直ぬるい」と語っていた。「もっとアグレッシブにいこうとチームで共有していた」ものの、「結果後手だったと思う」と反省している。頭では理解していても、ピッチでそのアグレッシブさは見せられていない現状だ。
チームに一体感があれば、ここまでの結果にはならなかったはず。それを発生させるために監督交代という劇薬を投じたが、むしろ状況は悪化している。