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「またか…という気持ち」湘南ベルマーレ、断ち切れなかった負の流れ。福岡戦の勝ち点0は重い

text by 小澤祐作 photo by Getty Images

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【写真:Getty Images】



湘南ベルマーレはまたも勝てず…

 明治安田生命J1リーグ第21節、湘南ベルマーレ対アビスパ福岡が16日にレモンガススタジアム平塚で行われ、0-1でアウェイチームが勝利している。厳しい暑さの中、七夕ユニフォームを身にまとった湘南の選手たちは最後まで全力を出し尽くしたが、最も欲しい結果は手に入らず、これでリーグ15戦未勝利となった。



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 ここ最近で、最も勝ち点3に近づいたゲームだったことは確かだろう。試合後のハイライトを見ても、ほとんどが湘南の決定機である。しかし、勝ち点3はおろか、勝ち点1すら奪えなかった。“内容は良かった”というだけで、順位表に変化を加えることはできない。次戦以降へのわずかな希望は見出せたかもしれないが、この内容ですら勝ち点0に終わった事実は、想像以上に重いものなのではないだろうか。

「そこ(内容が良くても勝てない)が今の自分たちの弱さですし、うーん…なんて言うんですかね…それがサッカーだと思います。勝った福岡が素晴らしかったですし、僕らが不甲斐ないだけだったと思います」

 福岡戦で攻守においてハイパフォーマンスを披露していたDF舘幸希は、言葉を詰まらせながら試合を振り返った。これでもダメなのか…というような、現実を受け止めきれないもどかしさを、同選手の言葉から感じとることができた。

 福岡の長谷部茂利監督は、湘南との差を「流れ」と表現した。

「1試合の中での流れではなくて、ここ最近の我々の流れ、湘南さんの流れ。湘南さんは良いゲームをしていますが、勝ちを取れていません。そういう意味で、流れが自分たちにあるぞというところを選手たちには伝えていました」

 どの世界、リーグにも言えることだが、勝てないチームはとことん勝てない。湘南には、厳しいようだがその「流れ」ができてしまっている。連勝して湘南に乗り込んできた福岡と、リーグ戦で勝てていないままホームゲームを迎えた湘南。最終スコア0-1を、運の一言で片付けることはできないのかもしれない。

 その目に見えない「流れ」を早く断ち切りたいところだが、この敗戦により、湘南がさらに自信を失ってしまう恐れは大きい。試合後に舘は「選手にはまたか…という気持ちももちろんある」とし、次のように続けた。

「勝てない現状の中ですごく難しいというか。次に次にと切り替えようとする気持ちはあるんですけど…。本当にもったいない試合だったと思います。最低限勝ち点1という中で0という結果は、選手にとってすごくダメージがある」

 ここからJ1リーグは中断期間に入る。田中聡が復帰し、キム・ミンテやディサロ・燦シルヴァーノらを新たに加えた湘南は、再開後どう生まれ変わるのだろうか。

(取材・文:小澤祐作)

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【了】

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