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Jリーグ 1年前

まさに希望! 大怪我から復活した日本人10人。絶望の淵から帰ってきた勇気と努力の男たち

シリーズ:大怪我から復活した日本人 text by 編集部 photo by Getty Images

中村憲剛

川崎フロンターレに所属した中村憲剛
【写真:Getty Images】


生年月日:1980年10月31日
主な在籍クラブ:川崎フロンターレ

 川崎フロンターレのバンディエラ、中村憲剛の怪我は記憶に新しい。J2からプロキャリアを始め、15年目の2017シーズンに悲願のJ1リーグ優勝を経験した。翌年は連覇という偉業を達成し、続く19シーズンはYBCルヴァンカップを掲げた。30代後半に突入していたにもかかわらず、中村のパフォーマンスに衰えの兆しは見えなかった。

 しかし、39歳の誕生日を迎えた直後の試合で、左膝前十字靭帯を損傷してしまう。全治は7か月。3連覇を逃し、チームは覇権奪回に向けて2020シーズンをスタートさせる中、中村憲剛はリハビリを続けた。新型コロナウイルス感染拡大による中断期間を経て、中村不在のチームは快進撃を見せる。すると、中村は8月29日の清水エスパルス戦で復帰を果たすと、約10か月ぶりの公式戦でいきなりゴールを決めた。

 ドラマよりドラマチックな復帰戦となったが、サプライズはこれだけではなかった。40歳の誕生日にシーズン2点目を決めると、その翌日にこのシーズン限りでの現役引退を発表したのだ。チームは見事にリーグと天皇杯の2冠に輝き、中村を最高の形で送り出すことができた。自身初の大怪我から復帰した先には、これ以上ない景色が広がっていたことだろう。

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【了】

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