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日本代表 1年前

サッカー日本代表が怠った作業。対戦国側から見た「スタッツには出ない」古橋亨梧の貢献【スペイン人指導者の視点3】

シリーズ:スペイン人指導者の視点 text by 川原宏樹 photo by Getty Images

奪われたから失格という誤った評価



「成功率が悪いと言われるサイドからサイドへの縦パスでも、選手やチームの違いなど状況によっては成功することは多々ある。サイドバックからウイングの選手に縦パスが出て、それをワンタッチでインサイドハーフに渡して次の展開につながるというのはよくあること。だから、手詰まりにも見える状況では周囲の選手がどのように動いて、どんなアクションを起こすかのほうが大事になる」

 よって、ボールを奪われたから失格という評価を下すのは誤っていると主張する。

「そのときのそれぞれのポジショニングであったり、アクションであったりを共有していくことが肝になる。単純にサイドバックがパスミスをしたという評価ではなく、その周囲の選手らを含めてどのようなことを試みようとしていたのかチームとしての意図を見て評価しなければならない」

 それを踏まえると、結果的にボールは奪われてしまったがチームとしての意図は感じられており、ポジティブなミスとして捉えられる。また、実際に成功して相手ゴールまで迫る場面もつくり出していることからも、継続した意図のすり合わせによって精度は向上していくものと思われる。

 味方のためにスペースをつくる動きをしていたのは、サイドバックだけでない。チーム全体の成果と言えるのだが、サイドバックに続いて献身的な動きを繰り返したのが1トップに入った古橋亨梧だと、アレックスは説明を加えてくれた。

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