DF:カフー(元ブラジル代表)
生年月日:1970年6月7日
在籍期間:2003年夏~08年夏
移籍金:フリー
クラブ通算成績:166試合4得点22アシスト
カフーはミランの歴史に残る右サイドバックであることはもちろん、サッカー史上最強クラスの右サイドバックだ。ブラジル代表としてFIFAワールドカップで3大会連続決勝に進出した唯一の選手としても知られている。
ミランにやってきたのは2003年夏だった。ローマとの契約を延長しないことが決まってフリーになったカフーには、横浜F・マリノスも獲得に動いていたが、1年前から狙っていたとされるミランが争奪戦を制した。
カフーは当時すでに33歳。この補強はファンの間でも懐疑的で、ましてや5年もミランでプレーするとは誰も思っていなかった。それでも、2003/04シーズンの開幕から第5節までで4アシストを記録。あっという間に信頼を勝ち取った。
ミランは伝統的に、右サイドバックが強みになった時期が短いクラブだが、カフーがいたときは別だった。キャリアの晩年は出場機会が減ったものの、ピッチに立てば精度の高いクロスで好機を演出。攻守ともに質が高いレジェンドだ。
DF:テオ・エルナンデス(フランス代表)
生年月日:1997年10月6日
在籍期間:2019年夏~
移籍金:2280万ユーロ(約31.9億円)
クラブ通算成績:167試合24得点28アシスト
テオ・エルナンデスの獲得は、ミランの転機の一つだった。2019年夏の加入から、ミランの左サイドは強力な武器に変わっている。
しばらく左サイドバックに難があったミランは、レアル・マドリードで出場機会が見込めないテオ・エルナンデスに目をつけて、移籍金2280万ユーロ(約31.9億円)で獲得した。すぐにレギュラーポジションを手にすると、周囲もそのスピードと突破力に気づき、ミラン全体がテオ・エルナンデスを活かすプレーを心がけるようになっていった。
2021/22シーズンにラファエル・レオンがブレイクを果たすと、テオ・エルナンデスと組む左サイドの縦関係は明確な武器に。このシーズンのセリエA優勝の原動力となっている。
『transfermarkt』の市場価値は、ミラン加入時が1500万ユーロ(約21億円)となっていたが、現在は6000万ユーロ(約84億円)だ。まだ25歳と若く、伸びしろもある。ファンの希望を背負う若きリーダーだ。