RWG:アンヘル・ディ・マリア(アルゼンチン代表)
【写真:Getty Images】
生年月日:1988年2月14日
在籍期間:2014年夏〜2015年夏
移籍金:7500万ユーロ(約105億円)
クラブ通算成績:32試合4得点12アシスト
アンヘル・ディ・マリアのマンチェスター・ユナイテッドでの日々は、チームにとっても本人にとっても難しいものとなってしまった。
このアルゼンチン代表MFは14年夏に発足したルイ・ファン・ハール新体制の目玉補強だった。開幕12試合で3得点6アシストと最高のスタートを切ることに成功したが、空き巣被害や指揮官との衝突など精神的に不安定となってからパフォーマンスが低下。年明け以降のプレミアリーグでは一度もゴールネットを揺らすことができなかった。
先述した指揮官との衝突もあって、加入から1年で放出候補となったディ・マリアは、パリ・サンジェルマンに6300万ユーロ(約88.2億円)で放出された。たったの1年で、加入時と比較すると1200万ユーロ(約16.8億円)ものマイナスを生む結果となっている。
CF:ディエゴ・フォルラン (元ウルグアイ代表)
【写真:Getty Images】
生年月日:1979年5月19日
在籍期間:2002年冬〜2004年夏
移籍金:1100万ユーロ(約15.4億円)
クラブ通算成績:97試合17得点9アシスト
後にラ・リーガとワールドカップで得点王に輝いたディエゴ・フォルランは、マンチェスター・ユナイテッドで活躍することができなかった。
02年冬に加入したウルグアイ人FWだったが、ルート・ファン・ニステルローイとオーレ・グンナー・スールシャールの強力2トップを前に出場機会を確保することに苦戦。2001/02シーズンは公式戦18試合で無得点に終わった。
翌シーズンからは先発出場の機会を増やしてゴールも決めたが、絶対的な存在となることはできず。痛恨だったのが2003/04シーズンで、シーズン後半戦は一度も得点をあげることができなかった。この不振の影響や04年夏にエバートンから加入したウェイン・ルーニーの存在もあって構想外となり、加入時の3分の1以下となる320万ユーロ(約4.5億円)で放出した。
LWG:ベベ (カーボベルデ代表)
【写真:Getty Images】
生年月日:1990年7月12日
在籍期間:2010年夏~2014年夏
移籍金:880万ユーロ(約12.3億円)
クラブ通算成績:7試合2得点0アシスト
アレックス・ファーガソン政権で“最悪の補強”と評されるのがベベだ。このポルトガル出身のWGは、当時ポルトガル2部リーグでのプレーしかなかったが、880万ユーロ(約12.3億円)もの移籍金でマンチェスター・ユナイテッドに引き抜かれた。
加入初年度に公式戦7試合に出場したが、トップチームでプレーしたのは2010/11シーズンのみ。それ以降はベシクタシュやリオ・アベなどへローン移籍で放出され、14年夏に300万ユーロ(約4.2億円)の移籍金でベンフィカへと活躍の場を求めた。
ベベのマンチェスター・ユナイテッド加入が失敗となった理由は明白だ。というのも、ファーガソン監督は選手を獲得する際に必ずビデオチェックをするのだが、ベベだけはその作業を行っていなかったのだ。結果的に7試合で見切られた結果、このFWは「ファーガソン政権最悪の補強」「史上最も不可解な移籍など、不名誉な形で有名になってしまった