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無駄遣い…。マンチェスター・ユナイテッド歴代“不良債権”ワーストイレブン。大外れだったのは?

シリーズ:不良債権ワーストイレブン text by 編集部 photo by Getty Images

DMF:フアン・セバスティアン・ベロン(元アルゼンチン代表)


【写真:Getty Images】


生年月日:1975年3月9日
在籍期間:2001年夏〜2003年夏
移籍金:4260万ユーロ(約59.6億円)
クラブ通算成績:82試合11得点15アシスト

 当時のイングランド史上最高額となる4260万ユーロ(約59.6億円)でマンチェスター・ユナイテッドに加入したフアン・セバスティアン・ベロンは、本領を発揮できないままチームを去っている。

 01年夏に加入した直後こそ、開幕10試合で4ゴールという高額な移籍金に応える素晴らしいパフォーマンスを披露したが、怪我も増えて次第にコンディションを落としていった。在籍2シーズン目は格下が相手だったUEFAチャンピオンズリーグ(CL)で圧巻の活躍を披露した一方で、プレミアリーグでは活躍することができず。後半戦は怪我の影響で大半の試合を欠場した。

 パフォーマンスが低い上に稼働率も悪かったことで、サポーターから非難される的となってしまったアルゼンチン代表MFは、加入から2年後の03年夏にチェルシーへと移籍した。その際の移籍金は加入時のおよそ半額となる2180万ユーロ(約30.5億円)であり、残り3年もの契約が残っていたにも関わらず、バーゲン価格での放出となった。

CMF:アンデルソン(元ブラジル代表)


【写真:Getty Images】

生年月日:1988年4月13日
在籍期間:2007年夏〜2015年冬
移籍金:3150万ユーロ(約44.1億円)
クラブ通算成績:181試合9得点20アシスト

 アンデルソンは10代の選手では異例とも言える3150万ユーロ(約44.1億円)という高額な移籍金でマンチェスター・ユナイテッドに加入した。このブラジル人選手は、2005年に行われたU-17ワールドカップでMVPを獲得、マンチェスター・ユナイテッド加入2年目の2008年には世界最高の若手選手に贈られるゴールデンボーイ賞を受賞するなど、世界最高の若手選手として期待をされていた。

 こうした経歴からもクラブの将来を背負う逸材として期待されていたが、10年に負った左膝の前十字靭帯断裂の影響もあって伸び悩んだ。結果的にマンチェスター・ユナイテッドで最もプレミアリーグの試合に出場したのは、加入初年度の2007/08シーズンの24試合で、それ以降は20試合の出場にも満たなかった。

 自身を獲得したアレックス・ファーガソン監督が13年夏に退任し、デイビッド・モイーズが新監督に就任すると構想外となる。“世界最高の若手選手“と評価された選手は、15年冬にフリーでマンチェスターの地を去った。

CMF:ポール・ポグバ(フランス代表)


【写真:Getty Images】

生年月日:1993年3月15日
在籍期間:2009年夏〜2012年夏、2016年夏~2022年夏
移籍金:1億500万ユーロ(約147億円)
クラブ通算成績:233試合39得点31アシスト

 マンチェスター・ユナイテッドにとってポール・ポグバは苦い思い出となってしまった。

 09年夏に同クラブのアカデミーに加入したフランス人MFは、トップチームに定着できないまま12年夏にフリーでユベントスに移籍。そしてセリエAで世界最高峰のMFへと成長し、16年夏にクラブ史上最高額の1億500万ユーロ(約147億円)でマンチェスター・ユナイテッドに再加入した。

 出戻りの選手をこれだけの移籍金で獲得したことに賛否が分かれたが、加入から3シーズンは期待された通りの活躍を披露。しかし、2019/20シーズンに怪我の影響で出場機会を大きく減らすと、それ以降は調子のムラが激しく、通年に渡って安定したパフォーマンスを披露することができなかった。そして最終的には契約延長を拒否する形で22年夏にフリーで退団。再びフリーで放出するという最悪の形で、ポグバとユナイテッドの旅は終わった。

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