CB:フィル・ジョーンズ(元イングランド代表)
【写真:Getty Images】
生年月日:1992年2月21日
在籍期間:2011年夏〜2023年夏
移籍金:1930万ユーロ(約27億円)
クラブ通算成績:229試合6得点10アシスト
10代のころからイングランド代表とマンチェスター・ユナイテッドの将来を渇望されていたフィル・ジョーンズだが、31歳を迎えた現在は無所属となっている。
キャリアが下降線を辿ってしまったのは慢性的な膝の怪我の影響が大きい。エリック・テン・ハフ体制では練習に参加できないほど膝の状態が思わしくなく、一度もベンチ入りできなかった。これで直近の3シーズンのうち、2シーズンで全休という結果になり、今夏に契約満了でマンチェスター・ユナイテッドを退団した。
かつてはクリス・スモーリングとともにリオ・ファーディナンドとネマニャ・ヴィディッチの鉄壁コンビを継承することが期待されていた。しかし、絶対的なポジションを築くことができないまま“赤い悪魔”を去ることとなり、退団の際に移籍金も残すことができなかった。
CB:ハリー・マグワイア(イングランド代表)
【写真:Getty Images】
生年月日:1993年3月5日
在籍期間:2019年夏〜
移籍金:8700万ユーロ(約122億円)
クラブ通算成績:175試合7得点5アシスト
DF史上最高額となる8700万ユーロ(約122億円)の移籍金でマンチェスター・ユナイテッドに加入したハリー・マグワイアは、オーレ・グンナー・スールシャールのもとで不動のポジションを築いた。怪我が少ないため常に戦力として計算ができる選手で、20年冬には主将にも就任した。
しかし、恩師が去ってからは苦しいシーズンを余儀なくされている。現エリック・テン・ハフ体制では、リサンドロ・マルティネス、ラファエル・ヴァラン、ビクトル・リンデロフに次ぐ4番手まで序列を下げた。試合終盤にCBを一人追加する守備固めの場面でも、オランダ人指揮官はマグワイアではなく、リンデロフをピッチに投入することがあり、あまり信頼をされていない。
昨季もマルティネスとヴァランが離脱した時期に序列を上げるチャンスを得たが、セビージャとのUEFAヨーロッパリーグ(EL)準々決勝でミスを連発した。マグワイアはこの試合を代表するようにビルドアップでのミスが多く、起用すると最終ラインが不安定となる。2025年夏までの契約だということを踏まえれば、今夏にも売却をしたいところだが、加入時の高すぎた移籍金や高給の影響で買い手が付きそうにない。このままベンチを温め続けるのであれば、まさしく“不良債権”となってしまうだろう。