CB:リオ・ファーディナンド(元イングランド代表)
生年月日:1978年11月7日
在籍期間:2002年夏~2014年夏
移籍金:4600万ユーロ(約64.4億円)
クラブ通算成績:455試合8得点9アシスト
2002年夏にやってきたリオ・ファーディナンドの移籍金は4600万ユーロ(約64.4億円)と、当時の市場を考えればかなり高額だった。だが、加入初年度に定位置を確保してプレミアリーグ制覇に貢献するなど、移籍金が安く思えるほどの活躍を披露。12シーズンに渡りチームを牽引し、計15個ものタイトル獲得に大きく貢献した同選手は、まさに21世紀最高のCBと呼ぶに相応しいレジェンドだ。
強靭なフィジカルと圧倒的なスピード、さらに高さも兼ね備えたファーディナンドは、地上戦と空中戦ともに最強。闘志むき出しで相手FWをねじ伏せる姿は、今でも容易に思い出せるだろう。高い危機察知能力を活かしたカバーリング能力も抜群で、自陣ゴール前ではただ体を投げ出すだけでなく相手がいない方向へクリアするなど、冷静な対応でピンチを防いだ。また足元の技術が高く、相手のパスをインターセプトしてドリブルで上がっていく場面や正確なロングパスでチャンスを演出するなど、攻守で存在感を発揮した。
2010年以降は負傷に悩まされることもあったが、在籍した12年間でDFとして歴代3番目となる公式戦455試合に出場。6度PFA年間ベストイレブンに選出され、今年プレミアリーグの殿堂入りを果たした同選手に並ぶCBは、今後現れるだろうか。
CB:ネマニャ・ヴィディッチ(元セルビア代表)
生年月日:1981年10月21日
在籍期間:2006年冬~2014年夏
移籍金:1050万ユーロ(約14.7億円)
クラブ通算成績:300試合21得点4アシスト
21世紀に黄金期を迎えたマンチェスター・ユナイテッドの重要なピースとなったのが、ネマニャ・ヴィディッチだ。同クラブは02/03シーズン以降プレミアリーグのタイトルから遠ざかっていたが、2006年冬にネマニャ・ヴィディッチが加入すると守備が大幅に安定。リオ・ファーディナンドとプレミアリーグ史上最強とも呼べるコンビを組み、06/07シーズンからのリーグ3連覇に貢献した。
闘志溢れるプレーが印象的で、対人守備で圧倒的な強さを誇ったヴィディッチは積極的にボール保持者へタックルを行うアグレッシブなディフェンスで相手FWを完封した。そのプレースタイル故、イエローカードを受けることが多かったが、幾度もピンチを防いでいた。
キャプテンを任された10/11シーズン以降は怪我に悩まされたが、在籍約8年半で5度のプレミアリーグ優勝や07/08シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ(CL)制覇に貢献した。そんな絶大な存在感を放っていたこの男の移籍金は、1050万ユーロ(約14.7億円)。まさに大当たりの補強だった。