CB:ラファエル・マルケス(元メキシコ代表)
【写真:Getty Images】
生年月日:1979年2月13日
在籍期間:2003年7月〜2010年7月
移籍金:450万ユーロ(約6.3億円)
通算成績:242試合13得点13アシスト
ワールドカップに5大会連続で出場したメキシコの鉄人、ラファエル・マルケスもバルセロナで存在感を示した1人だ。2003年にモナコから450万ユーロ(約6.3億円)とされる移籍金でスペインにやって来ると、そこから7年間を過ごしている。通算242試合出場は、クラブを去った2010年当時における非ヨーロッパ国籍選手としてのクラブ史上最多記録だった。
マルケスは空中戦の強さなどはもちろんのこと、パスの展開力も備えた万能なセンターバックであり、それがフランク・ライカールト監督だけでなく、ジョゼップ・グアルディオラ監督からも信頼された理由だ。とくに鋭い読みを活かしたカバーリング能力の高さはピカイチであり、とにかく激しい守備でFWを潰すクラシカルなプレーが売りだったカルレス・プジョルとの補完性は抜群だった。
また、マルケスの魅力は、相手のプレッシャーのかかり方や視野のとり方が大きく異なるも、CBだけでなく守備的なMFとしても機能したこと。2004/05シーズン、バルセロナはチアゴ・モッタ、エジミウソンら中盤に離脱者が相次いだが、そのピンチを救ったのが他でもないマルケスだった。現在はリザーブチームで監督を務めており、現役時代同様にクラブに貢献している。
CB:ジェラール・ピケ(元スペイン代表)
【写真:Getty Images】
生年月日:1987年2月2日
在籍期間:2008年7月〜2023年1月
移籍金:500万ユーロ(約7億円)
通算成績:616試合53得点13アシスト
10歳の頃にバルセロナのカンテラ(下部組織)に入団したジェラール・ピケだが、トップチーム昇格を前にマンチェスター・ユナイテッドに移籍。ここではほとんど出番はなく、サラゴサへのレンタル移籍も経験した。それでも、2008年にジョゼップ・グアルディオラ監督が就任したバルセロナに復帰を果たすと、世界トップクラスのセンターバックへと成長している。
ピケは守備はもちろんのこと、194cm・体重85kgの巨体に似合わぬ足元の技術を武器にビルドアップ面でも多大なる貢献を果たした。1年目でいきなりスペイン史上初の3冠に貢献すると、以降は監督や相棒が入れ替わる中でも不動のレギュラーとして数多くのタイトルをその手に収めてきた。偉大な先輩カルレス・プジョルの後を継ぎ、最終ラインのリーダーとなったのだ。
ともに黄金期を支えたシャビ・エルナンデス監督の下では年齢による衰えや新戦力の到着もあって序列が低下。そして決断の時を迎えたピケは、2022/23シーズンの途中に現役から退いた。通算616試合出場は、プジョルやダニエウ・アウベスといった実力者を抑え、クラブ歴代5位の成績。バルセロナのカンテラが作り出した最高傑作の1人となった。