荻原拓也の指摘と伊藤敦樹の反省
「自分が抜け出した瞬間、中に人がいなくて、(クロスを入れても)CKになることが多かった。SBが深いところまで攻め込んだら、最低でも中に2枚いないと点が取れないのに、そうなっていないことが多かったですね。
もう1つ、気になったのが先制点の後。点決めた直後にホイッスルが鳴ったらすぐに行かなきゃダメ。2点目を取りに行く雰囲気が足りなかったですね。サポーターも勝利に飢えていたんで、そこはやらないといけないなと思いました」
彼が言うように、一気呵成に相手の背後を突くようなシーンが少なかったのは事実。特に終盤は数的優位だったにも関わらず、ゴール前に侵入する回数自体もあまり増えなかった。それは伊藤敦樹も反省していた部分だ。
「得点力が伸びないのはチームの課題。ファイナルサードまでシュートに行く形だったり、チャンスの回数を増やさないと得点が取れない。そのバリエーションだったり、自分のところだったらミドルやペナルティエリアに入っていく形を多くしないといけないですね。
みんな得点は意識しているし、シュートへの意欲も高くなっている。そこを形にしていく必要があると思います」と日本代表を経験したばかりの大型ボランチも神妙な面持ちで語っていた。
ここまで17試合で21ゴールという総得点は上位陣では最小。西川、ショルツ、マリウス・ホイブラーテンという最強守備ユニットがいることで総失点13という数字を残せているからこそ、上位に食い込むことができている。ゴール数を引き上げることが今後の最重要ポイントになってくるだろう。
6月28日の湘南ベルマーレ戦、7月1日のサガン鳥栖戦と浦和には連戦が待っている。いかにしてこのテーマを克服していくのか。指揮官と選手たちの次なるアクションが待たれるところだ。
(取材:文:元川悦子)
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