「壁を越えたい。CL以上、4大リーグ以上でやれるのは間違いない」
契約が今月末まで残っている関係で、鎌田はフランクフルト所属として今シリーズに招集された。しかし、昨シーズンの最終戦となった3日のライプツィヒとのDFBポカール決勝をもって、鎌田はトータルで5シーズン所属したフランクフルトに別れを告げている。
7月からフリートランスファーになる鎌田の新天地は、年明けからヨーロッパと日本のメディアで何度も報じられてきた。ボルシア・ドルトムントやバルセロナ、アトレティコ・マドリード、ベンフィカなどの名前が登場してきたなかで、現状ではセリエAのACミランが本命視される。
今回の代表活動中には来シーズンの所属先に関する質問も受けた。鎌田は「まだ(契約書に)サインをしていないので、100%とは言えないんですけど」と断りを入れながらこう語っている。
「チャンピオンズリーグ以上のチームから、ちゃんとしたオファーも届いている。来シーズンはチャンピオンズリーグ以上で、4大リーグ以上でやれるのは間違いない」
ミランは4大リーグに所属し、昨シーズンのセリエAで4位に入ってチャンピオンズリーグ出場権も獲得した。鎌田が明かしたヒントを踏まえれば、ミランとの正式サインは秒読み段階に入っているとみていい。さらに鎌田は来シーズン以降へ向けて、こんなビジョンを明かしている。
「いいチームまでたどり着ける選手はたくさんいたけど、そこでなかなか成功……成功というか、難しいシーズンを過ごしている選手が多いと思うので、僕自身は壁を越えたい、という感じです」
ペルージャから2000年1月に同じセリエAのローマへ移籍した中田英寿から、ヨーロッパのビッグクラブにおける日本人選手の挑戦も幕を開けた。しかし、インテルに約7年間所属した長友佑都を除けば、第一線で絶対的な結果を残した選手がいないのが現実だ。