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日本代表 1年前

こっちも強い!? “非選出”の裏サッカー日本代表イレブン。呼ばれなかった最強の日本人11人

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

MF:樋口雄太


【写真:Getty Images】

生年月日:1996年10月30日
2023リーグ戦成績:17試合1得点5アシスト
直近の代表招集:なし

 小学生年代からサガン鳥栖のアカデミーに在籍し、鹿屋体育大学を経てトップチームに加入した樋口雄太は、昨季から鹿島アントラーズでプレーしている。昨季はリーグ戦32試合に出場して8アシスト、今季も前半戦だけで5アシストをマーク。伝統的にセットプレーに強い鹿島における絶対的なプレースキッカーとして輝きを放っている。

 中盤を本職としており、ボランチの一角やインサイドハーフ、サイドハーフなどを主戦場としている。豊富な運動量を誇るダイナモで、ピッチのいたるところに顔を出してパスをつなぎ、精度の高いロングキックは一発で局面を打開する秘密兵器だ。佐野海舟の復帰後はサイドハーフで起用されることが多いため、空中戦勝率の低さというウィークポイントが目立たなくなっており、より攻撃面での活躍が印象に残る。

 日本代表は6月シリーズで[4-1-4-1]にトライしており、インサイドハーフには旗手怜央や堂安律がこのポジションで起用されている。鎌田大地や川辺駿も控えている激戦区だが、キックの質という部分はライバルが持っていない特徴と言える。現時点で彼らとの差は小さくないが、近い将来に肩を並べる日が来るかもしれない。

MF:齊藤未月


【写真:Getty Images】

生年月日:1999年1月10日
2023リーグ戦成績:14試合0得点1アシスト
直近の代表招集:なし

 齊藤未月は高校3年生でプロ契約を結び、湘南ベルマーレでトップチームデビューを果たした。2021年にはロシアのルビン・カザンに移籍するも、移籍直後に足首を痛めてわずか1年で帰国。昨季はガンバ大阪、今季はヴィッセル神戸に期限付き移籍で加入しており、とくに今季は日本代表経験者に囲まれた環境で目覚ましい活躍を見せている。

 湘南時代からの武器であるボール奪取能力はJリーグトップクラスで、他を圧倒する運動量と機動力でピンチの芽を摘んでいる。年代別の日本代表で主将を務めた経験もあり、今季も期限付き移籍ながらベテラン陣が不在の際はキャプテンマークを巻いた試合もあった。年齢に関係なく、ピッチ内外でキャプテンシーを発揮できる性格で、流ちょうな英語で外国籍選手ともコミュニケーションをとっている。

 15日のエルサルバドル代表戦で日本代表が採用した[4-1-4-1]の布陣は、ヴィッセル神戸でもなじみのある形。齊藤はアンカーでもインサイドハーフでも自身の特徴を発揮することが可能だ。同ポジションの選手たちに比べるとアタッキングサードでのクオリティが若干心許ないが、多士済々の面々が並ぶ日本代表の中でどういったプレーができるのか見てみたい存在だ。

トップ下:伊藤涼太郎


【写真:Getty Images】

生年月日:1998年2月6日
2023リーグ戦成績:17試合7得点4アシスト
直近の代表招集:なし

 今月5日、アルビレックス新潟は伊藤涼太郎がベルギーのシントトロイデンに完全移籍することを発表した。昨季に新潟に加入した伊藤は、J2で42試合9得点11アシストという成績を残して新潟をJ1昇格に導き、今季はJ1で7得点4アシストという数字を残した。

 その右足から放たれるキックで、幾多のゴールを演出してきた。一瞬の隙をも見逃さないスルーパスで決定機を演出し、セットプレーでは味方にピンポイントで合わせる。データサイト『Sofascore』によると、今季のペナルティーエリア外からの得点は5つを数えており、強烈な右足のシュートも伊藤が持つ特長の1つである。

 日本代表へ推す声は次第に大きくなったが、鎌田大地や堂安律のようにブンデスリーガの上位クラブで主力を張る選手たちに並ぶのは簡単ではない。ただ、かつての伊東純也や今季の上田綺世のように、ベルギーリーグで結果を残せば日本代表への道は拓けるだろう。欧州5大リーグで主力として活躍するライバルたちに挑戦する権利を掴むことはできるのだろうか。

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