8位:イラク代表
【写真:Getty Images】
監督:ヘスス・カサス
FIFAランキング:67位
総市場価値:1173万ユーロ(約16.2億円)
最高額選手:アムジャド・アトワン、ケビン・ヤコブ
8位にはイラク代表がランクイン。現在、同国代表を指揮するのは、スペイン代表でルイス・エンリケとロベルト・モレノのもとでアシスタントコーチを務めていたヘスス・カサスで、22年11月の監督就任から6試合で5勝1敗とチームは上り調子だ。
現在のイラク代表にはある“変化”が見られる。それは海外生まれの選手が増えてきていることだ。6月のインターナショナルマッチウィークに向けて招集された27人のうち、実に8人がイラク国外で生まれ育った選手たちだった。
特に多いのが20代前半の選手たち。その理由は今からおよそ20年前にイラク戦争が勃発したことにある。この戦争により多くのイラク国民が難民として国外へと逃げた。そして彼ら、彼女らの子供たちが移民先の国に生まれ、イラクよりサッカーに近い場所で育ったのだ。
イラク代表で市場価値がトップのケビン・ヤコブ(オーフス)もスウェーデン生まれの22歳である。現在の最高額は100万ユーロ(約1.4億円)と決して高額ではないが、若い欧州育ちの選手が多いためかなりのポテンシャルを秘めている。
最も注目されているのが20歳にして背番号10を着用するジダン・イグバルだ。マンチェスター・ユナイテッドのアカデミー出身で、エリック・テン・ハフ監督率いるトップチームにも帯同している。彼が本格的に試合に出始めれば今の80万ユーロ(約1.1億円)から大幅に更新する可能性があり、それと同時にイラク代表の市場価値も急騰するだろう。