スコルジャ監督が予告していたACL後の変化は?
それだけに、筆者はファイナル後にもう少しダイナミックな変化やトライがあるとイメージしていたが、ここまではマイナーチェンジに留まっている。その大きな理由は新しいことに練習から取り組む時間がかなり限られているからだろう。ファイナルから中3日でサガン鳥栖とのリーグ戦があり、しかも公式戦14試合ぶりに敗れてしまった。さらに4日後のガンバ大阪戦で中盤をフラットにした4-4-2にトライしたが、なかなか全体で共通の絵を描けず、前半は機能不全に。スコルジャ監督は後半スタートから4-2-3-1に軌道修正して、3-1の逆転勝利につなげた。
4-2-3-1をベースに、ボランチの1人が落ちてセンターバックとの“3枚回し”にするスタイルは1つベースとして、スコルジャ監督は”8番”と呼ぶボックス・トゥ・ボックス型の選手を2枚並べる新たなオーガナイズを構想している。ただ、それを機能させるには前目に厚みを出すために、必ずしもボランチが後ろに落ちなくても、2センターバックとGKである程度は相手のプレスをいなせたり、サイドバックの片方が落ちる変則の3枚回しなど、相手のプレスに応じて、ボールを解放できる必要がある。
そうした戦術プランに適したシステム、布陣も大事だが、何よりトレーニングでの植え付けが重要になる。その意味では代表ウィークの2週間は今後の鍵を握りそうで、18日にルヴァン杯の清水戦はあるが、ここはグループ突破と戦術的なトライ、選手のアピールという3要素で見どころになってくる。
ここまでの話を踏まえて、現時点の序列を4-2-3-1で想定してみた。