「突き詰めれば勝てるチームになる」
4失点を喫して敗れた5月13日の北海道コンサドーレ札幌戦の試合後、石原は「もっと全員で声を出さないと。自分も含めて、そういう声が少ない」と言っていた。また、同じ試合で杉岡は「うまくいかないときにどういうメンタリティでプレーするかというのは僕らの課題」と話している。
自分自身のプレーに精一杯で、味方とコミュニケーションが取れていなかった当時から比べると、新潟戦は改善の兆しが見えた。石原は「失点した後の雰囲気もみんなやろうよという雰囲気も出ていたし、失点して落ち込むというのはそこまでなかった」と言う。
「みんな声出しているし、練習も明るく要求もたくさん出ているし、試合でも出ていると思うので、最後の突き詰めのところを練習でももっとやれば、勝てるチームになると思う」
同点に追いつかれた直後、湘南の選手たちはピッチに集まり、自分たちがやるべきことを改めて確認していたという。「チームとして1歩前に出ている証拠だし、前半は失点しても押し込む時間はあった。そこは前向きに自信をもってやっていく」と石原は前を向いた。
そう簡単にはうまくいかないが、湘南にとっては勝利できた試合と捉えることもできる。その歩幅は決して大きくないが、湘南は一歩ずつ前に進んでいる。
(取材・文:加藤健一)
【関連記事】W杯を経験した町野修斗の執着。「ゴールは当たり前」サッカー日本代表監督が評価する2つの役割とは?【コラム】
2023年J1全18クラブ総合評価ランキング。戦力分析&格付け!Jリーグ優勝と残留を争うのは?